【日本移民の日】ブラジル日本人移民116周年祝う=来年は日伯外交関係樹立130周年=日本国内閣総理大臣 岸田文雄

岸田文雄総理(内閣広報室提供)

 ブラジル日系社会の皆様、令和6年の「日本移民の日」を迎えるにあたり、心より慶賀の御挨拶を申し上げます。
 約1か月前に私は、長らくの念願が叶って、久しぶりのブラジル訪問を果たすことが出来ました。日本国総理大臣による二国間訪問としては約10年ぶりとなります。サンパウロとブラジリアにおいて、老若男女、本当に多くの同胞の皆様に温かい歓迎を頂き、感動で涙が溢れそうな思いでした。短い時間でしたが、皆様と交流させて頂く中で、これまで皆様がブラジルの地でしっかりと築き上げてこられた日系社会の歴史に改めて思いを致すとともに、皆様の現在の御活躍に改めて深い感銘を覚えました。一人の日本人として、心震えるような誇らしい気持ちになる経験となりました。
 来年は日・ブラジル外交関係樹立130周年を迎えます。日・ブラジル首脳会談においてルーラ大統領との間で、この記念すべき年を「日・ブラジル友好交流年」として盛り上げていくことで一致しました。日・ブラジル間の長くて強い絆の土台となってきた日本人・日系人、日系社会の皆様と手を取り合い、日・ブラジル友好交流年を盛大なものとし、両国間の友好関係をますます緊密なものとしていきたいと考えています。
 今回、その一環として、中南米日系社会の交流の新たなプログラムを立ち上げ、今後3年間で約1000名の交流を実現することを決定いたしました。若い世代を含む日系人の皆様に、日本を肌で感じ、ルーツである日本への思いと理解を深め、日本の多様な魅力をブラジルの人々に発信していただくとともに、日本の各界・各層に、ブラジル仕込みの皆様のバイタリティを注入していただければと存じます。
 末尾となりますが、日本人移住者と日系人の皆様の御健勝と益々の御活躍、そして日系社会の更なる御発展を心から祈念し、私のお祝いの御挨拶とさせていただきます。皆様との近いうちの再会の機会を、今からわくわくしながら心待ちにしております。

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