米鉱工業生産、5月製造業は0.9%上昇 予想上回る

[ワシントン 18日] - 米連邦準備理事会(FRB)が18日発表した5月の鉱工業生産指数は、製造業の生産指数が前月比0.9%上昇と予想(0.3%上昇)を上回った。過去2カ月の落ち込みの全てを取り戻したが、金利上昇と需要の冷え込みにより、勢いが持続する可能性は低いとみられる。

4月の指数は前回発表の0.3%低下から0.4%低下に下方修正された。

5月は前年同月比では0.1%上昇した。

部門別では、自動車・部品が0.6%上昇。前月は1.9%低下していた。

耐久財は0.6%上昇。木材製品、電気機器、コンピューター・電子製品、家具および関連製品が大きく増加した。

非耐久財は1.1%上昇。印刷関連は1.5%低下したが、他部門の堅調な上昇によって相殺された。

パンテオン・マクロエコノミクスのチーフエコノミスト、イアン・シェパードソン氏は「製造業生産の伸びは年後半に緩やかになるとみられる。生産が2022年の水準に持続的に回復するには25年に入ってからになる」と指摘。「高金利と価格決定力の低下は設備投資の伸びを抑制し、相対的に高い水準にある米ドルは製品に対する外需を鈍らせる」と述べた。

鉱業は2カ月連続の低下から0.3%上昇に転じた。

公益事業は1.6%上昇。前月は4.1%上昇していた。

全体の鉱工業生産は前月比0.9%上昇した。4月は前月比横ばいだった。前年同月比では0.4%上昇した。

設備稼働率は前月の78.2%から78.7%に上昇。1972─2023年の平均を0.9%ポイント下回る水準にある。

製造業の設備稼働率は前月の76.6%から77.1%に上昇。長期平均を1.1%ポイント下回っている。

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