NATO、ロシアによる北朝鮮ミサイル・核支援を懸念=事務総長

Humeyra Pamuk David Brunnstrom

[ワシントン 18日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は18日、ロシアのプーチン大統領が24年ぶりに北朝鮮を訪問する中、NATOはロシアが北朝鮮のミサイル・核開発計画を支援する可能性を懸念していると述べた。

米ワシントンを訪問中のストルテンベルグ事務総長はブリンケン米国務長官との会談後の共同記者会見で、ロシアはウクライナでの戦争を進めるにあたり、中国、北朝鮮、イランの支援を受けていると言及。「われわれはロシアが北朝鮮のミサイルや核計画を支援する可能性についても懸念している」と述べた。

その上で、北朝鮮とロシアとの関係に加え、中国がロシアの軍需経済を支援していることは、欧州の安全保障上の課題がアジアといかに結びついているかを示しているとし、来月ワシントンで開催されるNATO首脳会議では、NATOと日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドとの関係が一段と強化されるとの見通しをし示した。

中国については「欧州諸国と正常な貿易関係を維持すると同時に、第2次世界大戦以降で欧州最大の戦争を支援することはできない」とし、ある段階で中国に「代償」を課す必要があると指摘。ただ具体的には明らかにしなかった。

ブリンケン国務長官は共同記者会見で、プーチン氏の北朝鮮訪問は、ウクライナでの戦争を支援できる国との関係を強化したいという「必死の思い」の表れだと指摘。ロシアは中国の支援により防衛産業基盤を維持できているとし、「こうした状況は終わらせなければならない」と述べた。

米ホワイトハウスのジャンピエール報道官もこの日の記者会見で、ロシアと北朝鮮の協力関係の深化は「朝鮮半島の平和と安定の維持に関心を持つ者なら誰もが大いに懸念すべき動向だ」と語った。

© ロイター