日本男子バレー、一夜にして世界ランキング3位から6位に転落! パリ五輪本大会の“第2シード”を巡る争いは大混戦【ネーションズリーグ】

たった一夜にして、3位から6位に転落してしまった。

現地6月18日、フィリピンで行なわれた男子バレーボール・ネーションズリーグ(VNL)1次ラウンドで、日本男子代表(世界ランキング3位)はカナダ(同12位)と対戦。ともにパリ五輪出場を決めている国同士の一戦、日本は確実に勝利を挙げておきたかったが、相手の高度なサーブや守備戦術に苦しめられた。

終わってみればフルセットの末に2-3(21-25、25‐20、15‐25、25-20、10-15)で敗北。ランキング差が大きかったため、日本は一気に「-10.33ポイント」と大幅な減点を食らい、通算338.08ポイントで5位に後退した。

その後、日本時間深夜のゲームでスロベニア(同6位)がアルゼンチン(同8位)を3-0で下したため、4位に急浮上。日本はさらなるランクダウンを余儀なくされたのだ。

パリ五輪本大会は組み分け抽選において、今大会1次ラウンド終了後に確定する世界ランキングの順位が指標となる。五輪本大会の男子バレーボールには12か国が出場し、3組に分かれて総当たりの1次リーグを戦う。プールAに開催国フランス、Bに世界1番手(現時点で世界ランキング1位のポーランド)、Cに世界2番手(同イタリア)が入ることが決まっており、後は3~5番手、6~8番手、9~11番手にポット分けされ、抽選で順々に各プールに振り分けられるレギュレーションだ。抽選会は6月26日に開催される。

各組上位2チームと各組3位のうち成績上位2チームの計8チームが準々決勝に進出するだけに、少しでも世界ランキング上位の強豪国との同居は避けたい。日本としてもなんとか残り3試合で「5位以内」に食い込んで、第2シードの座を掴みたいところだ。

日本は今回のフィリピン・ラウンドで4連勝を飾れば、ランキング2位に躍進して第1シードを奪取することも計算上は可能だったが、カナダ戦の減点でかなり厳しくなった。とはいえ、3~5番手のポット2を巡る争いも大混戦。3位・ブラジルから6位・日本までのポイント差はわずか6ポイント程度で、まだまだ1試合ごとに順位は変動しそうだ。

残る3戦で日本が対峙するのは13位・オランダ、7位・フランス、そして5位・アメリカだ。日本よりランキング下位のオランダとフランスに敗れればポイントロスが大きく、逆にアメリカに勝利できればビッグポイントを積める計算だが、はたしてどうなるか。ちなみにオランダとスロベニアなどは五輪出場権を得ておらず、ガムシャラにこの1次ラウンドを戦っている最中だ。そのあたりの各国の思惑も複雑に絡んでくるだろう。
6月18日終了時点の最新世界ランキング・トップ13(★=五輪出場決定国。カッコ内はVNL試合消化数)は以下の通りだ。

【男子バレーボール・最新世界ランキング】
1位:ポーランド★ 410.36ポイント(8)
2位:イタリア 366.30ポイント(8)
3位:ブラジル★ 344.13ポイント(9)
4位:スロベニア 343.23ポイント(9)
5位:アメリカ★ 338.77ポイント(8)
6位:日本★ 338.08ポイント(9)
7位:フランス★ 322.56ポイント(8)
8位:アルゼンチン 294.17ポイント(9)
9位:カナダ★ 254.54ポイント(9)
10位:セルビア 251.55ポイント(8)
11位:キューバ 250.64ポイント(8)
12位:ドイツ★ 244.45ポイント(8)
13位:オランダ 216.07ポイント(9)

構成●THE DIGEST編集部

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