運転開始から来年で40年を迎える関西電力高浜原発3、4号機(ともに加圧水型軽水炉、出力87万キロワット)について、福井県高浜町の野瀬豊町長は6月18日、福井新聞の取材に対し「40年を超える運転延長について理解した」と述べ、2基の40年超運転を容認する意向を示した。週内にも福井県に伝える。
高浜3号機は1985年1月、4号機は同6月に運転を開始した。現行ルールでは原発の運転期間は原則40年と定められ、原子力規制委員会が認めれば最長20年延長できる。関電は昨年4月に2基の運転延長を申請し、規制委は今年5月29日に認可した。
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高浜町会は今月14日、原子力対策特別委員会で2基の40年超運転に関して議論し、異論は出なかった。
杉本達治知事は、18日に開会した6月定例県会の提案理由説明で「今後、原子力規制庁から審査結果の説明を受け、県として改めて内容を精査し、県議会をはじめ立地町や県原子力環境安全管理協議会の意見を踏まえ、安全最優先の観点から必要な意見を申し上げる」と述べた。
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関電は2基の40年超運転に合わせて、蒸気発生器(SG)を取り換える方針で、今月5日に規制委から原子炉設置変更の許可を受けた。県は原子力安全協定に基づくSG交換の事前了解の判断とともに、運転延長に対する見解も示すとみられる。
県内では既に関電高浜1、2号機、美浜3号機が40年超運転に入っている。