【日本移民の日】日系社会は両国友好関係の架け橋=駐ブラジル日本国特命全権大使 林禎二

林禎二大使(在ブラジル大使館提供)

 6月18日の「日本人移住の日」を迎えるにあたり、ブラジル全土の日本人移住者・日系人の皆様に心よりお祝い申し上げます。
 ブラジルの日系社会は、1908年に最初の日本人移住者がサントス港に到着してから今日に至るまで、様々な困難をその努力と忍耐によって乗り越え、ブラジルの発展、そして友好の架け橋として日ブラジル関係の深化に貢献されてきました。6月18日がブラジルにおいて「日本人移住の日」として祝賀されているのは、こうした日系社会の貢献がブラジル社会において広く認められていることの証左であると思います。皆様のご尽力に、日本国大使として深く感謝と敬意を表します。
 皆様ご存じのとおり、5月3日及び4日、岸田文雄総理大臣がブラジルを訪問し、ルーラ大統領と会談を行いました。本会談において、両首脳は、日・ブラジル外交関係樹立130周年の重要な節目の年となる2025年を、「日ブラジル友好交流年」として、政治、経済、文化、観光、スポーツなど様々な分野において、両国の交流を一層活発化させていくことで一致しました。この交流を支える基礎となるのが、ブラジルにおける世界最大の日系社会の存在です。今や270万人を超える日系人の存在は両国の絆を特別なものとしています。
 私自身も、駐ブラジル日本国大使として着任して2年半の間、ブラジル各地を訪問し、各地で日系人の皆様と交流をしてきました。各地において、日系社会が各地域の発展に貢献し、信頼を得て、日・ブラジルの友好関係の架け橋となっていることを体感しています。
 今後も日系社会が発展し続けていくためには、日系人の若い世代及び女性の活躍、日本に関心をもつ非日系人の関与がますます重要になってきています。在ブラジル日本国大使館は、積極的に日系人の若手や非日系人をネットワークで繋ぐ試み及びその拡大を後押しするとともに、女性の参画推進に関する取り組みを支援していきます。
 末尾となりますが、日本人移住者と日系人の皆様のますますのご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

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