「エアコンのカビに注意!」 肺炎になることも 本格的な暑さ前に早めの対策を

「過敏性肺炎」という症状をご存知でしょうか。原因は、エアコンの「かび」だといいます。

17日も稲取や御前崎で今年最高気温を記録した静岡県内。4人が熱中症で搬送されています。すでにエアコンを使い始めている人も多いと思いますが、
街からはこんな声が…。

● 静岡市民 (50代女性)
「カビのにおいが気になる。最初使う時に結構におったりする。」

梅雨入りが近くなり、湿度が高くなっていることでカビにとっては繁殖するのに好条件な今の季節。実はこの「カビ」が健康に影響を与える可能性があるのです。

岩はし内科医院 岩橋昌雄院長:
「カビの種類にもよるが、鼻炎、ぜんそくの発作、せきを起こすだけでなく、中には特殊なアレルギー性の肺炎を起こすこともある。」

「過敏性肺炎」と呼ばれるこの症状では、エアコンから出てくるカビやホコリなどによって、気道がアレルギー反応を起こして“せき”などが出ます。実は、目に見えない“カビ”が知らない間に部屋中に広がっているというデータも。これはエアコンの風に乗って放出されたカビを実験的に可視化した映像です。エアコンにカビが残ったまま使用すると、部屋中にカビが飛散しているのがわかります。

エアコンを使用した際に異常を感じたら、どうすればよいのでしょうか?

岩はし内科医院 岩橋昌雄 院長:
「まずは原因物質に体が触れない、吸入しないことが一番。エアコンを動かして/せきなどの症状が出た場合には、一度エアコンを止め、フィルター等エアコンの中の掃除をすることが大事。それをやったうえでもエアコンを動かして症状が出るようなら医療機関を受診していただき、適切な治療を受けてもらうのが一番」

エアコンから出る空気をきれいに保つためには、冷風を使用し始める今の時期と、使用後の秋頃に掃除をすることが大事だといいます。実際、気を付けている人も多いようです。

静岡市民( 60代男性):
「汚れを取るようにしている。丁寧に汚れを取れば気持ちよく使えるかな。」

静岡市民 (50代夫婦):
「女性)手前に(汚れが)ある分は自分で拭けるが、中にあるローラーの部分は自分でできないので、業者さんに頼んで、きれいになってよかった。」

実際、静岡市内の業者では、5月だけで200件の依頼があったといいます。家庭用のエアコンは1週間に数回、簡単な掃除をするだけでも、カビの繁殖を抑えることができるそうです。

プレシャスONサービス 太田尚孝代表:
Q.どうなるとカビが増えやすい?

「一番はホコリ。ホコリに湿気が加わると、カビが繁殖してしまうので、その状態でエアコンをつけていると、部屋中にカビをまき散らしていることになるので、においを感じるようになってからでは遅い。エアコンのフィルターのホコリをできるだけこまめに取り除いたりした方がよい」

フィルターの場合、掃除機や水洗いなどで簡単に掃除ができるエアコン。これからさらに暑さが予想される中で、早めの対策が必要かもしれません。

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