原油先物は小幅上昇、欧州・中東情勢巡る警戒感で

Laila Kearney

[19日 ロイター] - 原油先物価格は19日アジア時間序盤の取引で小幅上昇している。欧州と中東地域の紛争激化で供給が途絶える恐れがあるとの見方が相場を下支えしている。

北海ブレント先物は0016GMT(日本時間午前9時16分)時点で0.06ドル高の1バレル=85.39ドル。米WTI先物は0.10ドル高の81.67ドル。

ロシア南部ロストフ州アゾフで18日未明、ドローンによる攻撃があり、当局によると石油貯蔵タンク数基に火災が発生した。これを受けて原油先物は前日1ドル超上昇した。

中東情勢を巡っては、イスラエルのカッツ外相が18日、レバノンに拠点を置くイスラム教シーア派組織ヒズボラとの全面的な戦争に関する決定がまもなく下されると表明した。

中東地域で紛争が激化すれば、主要産油国からの供給が途絶える恐れがある。

米石油協会(API)が18日に発表した数字を引用した市場筋情報によると、米原油在庫は6月14日終了の週に226万4000バレル増加した。ロイター調査では220万バレルの減少が見込まれていた。一方、ガソリン在庫は107万7000バレル減少し、留出油は53万8000バレル増加した。

© ロイター