子どもの病気?実は大人も 溶連菌全国で感染爆発年齢には関係なく 「薬を10日間飲むこと」

「溶連菌(ようれんきん)感染症」は、子どもに多い病気として知られ、かつては「しょうこう熱」とよばれていました。
症状としては・発熱・のどの痛み・おう吐などがみられるということです。

この溶連菌は季節性インフルエンザなどと同じ、5類感染症に分類されています。山口県内でも全国でも患者数が高止まりの状態が続いています。

山口県が定点把握で調べた1医療機関あたりの報告数ですが、去年4月中旬ごろからグラフが上がってきました。
35週目を過ぎると爆発的に伸びて、今年に入っても高止まりが続いています。

全国で同様の傾向で、国立感染症研究所によると定点あたりの報告数は全国で9番目に多くなっています。この状況に、小児科医は新型コロナ同様の感染対策をし、症状が出たら早めに受診するよう呼びかけています。

たはらクリニック(山口市)田原卓浩 院長
「比較的感染が多い状況が続いてます。統計を見ますと今年は、全国的にも、山口でも患者の数は増えているのは明らか。ご家庭でも診断を受けられた方、治療にお悩みになっている方も多いかもしれません」

子どもがかかりやすいと思われる溶連菌感染症ですが、今月と先月でみても患者に年齢は関係なく、幅広くあらわれているということです。

田原卓浩院長
「感染力と言いますか、病原性ということに関していろいろな解析が今後進められるだろうと思うんですけど、おそらく、幼稚園・保育園、学校、家庭の中での感染あるいはいったん治ってもまたキャッチボールのようにもらってしまう方、そういったことでトータルの患者数がふえてきているんだろうと思います」

県によりますと感染経路は飛まつ感染で、新型コロナと同様にうがいや手洗い、換気に加えて、マスクの着用などで感染を防ぐことができるとしています。

田原医師は、早めの受診と薬の服用で、現在はきちんと治せる病気だと話します。

田原卓浩院長
「発熱とのどの痛み咽頭痛と吐き気、おう吐そういうものは、要注意すべき症状の中にあがってきますので、そういう症状がある場合には早めに受診をしていただくとよろしいと思います。抗菌薬はペニシリン系が第1選択となっていますので、きちんと飲んでいただければほぼ治療は可能だと思います」

抗菌薬を10日間きちんと飲むことが大切で、数日たって症状がよくなったように見えても、菌を完全に追い出せてないとまた症状が現れたり家族や周りの人に移したりする恐れも。

必ず薬を最後まで飲み、受診をしてきちんと治っているか確認することが大切ということです。

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