午後3時のドルは157円後半で底堅い、対ドル以外で円安進行

Shinji Kitamura

[東京 19日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤と変わらずの157円後半で取引されている。きょうは米国が休場で手控えムードが広がり、主要通貨は値動きが鈍った。しかし、円はスイスフランや豪ドルに対して歴史的安値圏へ下落するなど、再び売り圧力が強まってきた。

東京市場のドル/円は一進一退が続いた。日銀が朝方に4月決定会合の議事要旨を公表したが円相場に目立った反応はなく、米国の休場を控えて動意は限られた。ユーロも1.0740ドル付近でほとんど値動きがなかった。

主要通貨の動意が薄れる中で目立ったのがクロス円の動き。豪ドル/円は前日のじり高展開を引き継ぎ、朝方の104円後半から105円前半へ上昇し、2013年4月以来約11年ぶり高値を更新した。

買い手掛かりは、オーストラリア準備銀行(中央銀行)が18日の理事会で再利上げの可能性を排除しない姿勢を示したこと。シティグループ証券の通貨ストラテジスト、高島修氏は「豪中銀は緩やかにタカ派的な方向へかじを切り直し始めているように見える」などとして、対米ドルで0.67ドル台へ上昇する展開を予想している。

スイスフランは前日海外でつけた史上最高値の178円後半と同水準で底堅い展開が続いた。市場では、スイス国立銀行(SNB、中央銀行)はあす20日に0.25%の利下げを実施するとの予想が優勢だが「フランスの政治不安が逃避的なフランの押し上げにつながっている」(外銀関係者)面もあるという。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 157.77/157.80 1.0736/1.0738 169.41/169.45

午前9時現在 157.86/157.87 1.0737/1.0741 169.51/169.55

NY午後5時 157.85/157.89 1.0738/1.0742 169.52/169.57

© ロイター