「コウノトリ」のひな“電柱の巣”で順調に成長 全長83.5cm 体重3.48kg 巣立ち前に「足環」取り付け

国の特別天然記念物「コウノトリ」が佐賀・白石町で電柱に巣をつくり、この春生まれたひな1羽が成長。巣立ちを前に個体を識別する「足環」が取り付けられた。順調に育てば、ひなは6月下旬頃に巣立つ予定だ。

ひな1羽が“電柱の巣”で成長

コウノトリの巣があるのは佐賀・白石町の電柱。つがいのコウノトリが2024年3月下旬から巣作りを始めた。

そして4月下旬、ひな1羽のふ化を確認。ひなは順調に成長している。

巣立ち前に「足環」取り付け

巣立ちを前に、個体を識別する「足環」を取り付けることに。足環の取り付けは、6月7日、日本野鳥の会や九州電力送配電などの企業が協力して行われた。

作業員が高所作業車を使って電柱につくられたコウノトリの巣に慎重に近づき、ひなを捕獲。

つがいの親鳥が見守る中、ひなを地上に降ろして足環の取り付け作業を行った。

足環は出生地などの情報を把握し、個体を識別するためのもので、生まれて約40日後に取り付ける。

足環を取り付けたあと、全長や体重、くちばしの長さなどの計測。全長は83.5cm。体重は3.48kg。採血も行い、ひなが順調に成長していることを確認した。

ひなの誕生は3年連続

「コウノトリ」は2022年、白石町で子育てをしているのが確認された。ひなの誕生は3年連続。2023年には2羽が巣立っていった。

足環を付けるのは2年目。九州では白石町だけだという。白石町の田島健一町長は、「昨年に続いて今年も足環が付けられるようになって、町の人たちも喜んでいるのではないかと思う」と感慨を込めて語った。

順調に育てば6月下旬頃に巣立つとみられ、地元の人たちは、ひなが無事に空を舞う日を願い成長を見守っている。

(サガテレビ)

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