島根原発2号機 高さ15メートルの防波壁など安全対策工事を公開 今年12月の再稼働目指す

島根原子力発電所2号機のことし12月中の再稼働を目指す中国電力は19日、東日本大震災をきっかけに設けられた新たな規制基準に対応した安全対策工事の進捗状況を報道公開しました。

島根県松江市にある中国電力の島根原発2号機は、当初、ことし8月に再稼働させる計画でしたが、中国電力は安全対策工事に時間がかかっているとして4か月遅らせ、ことし12月中の再稼働を目指す方針を示しています。
19日は現在進められている安全対策工事が公開されました。

【若木記者】
「島根原発では高さ15メートルの防波壁が原発の周囲およそ1.5キロにわたって整備されています」

防波壁は、当初、高さ11メートルでしたが、東日本大震災の後、最大で11.9メートルの津波に備える必要があるとして現在も整備が続いています。

また、緊急時に意思決定や指揮命令などを行う緊急時対策所も2019年に設置されました。
2号機に関しては再稼働に必要なこれらの工事などが合わせて66項目ありことし4月現在で、完了したのはおよそ7割にあたる46項目だということです。

【中国電力 島根原子力本部・吉川正克 広報部長】
「12月の再稼働目指して鋭意進めているところですけれども、工程ありきではなく一つずつ安全を確認しながら進めていきたい」

また、2030年度までの運転開始を目指す島根原発3号機の原子炉建物なども公開されました。
中国電力は2号機と3号機の稼働で二酸化炭素の排出量を現在より、およそ27%削減できるとしています。

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