ジョーダン&ピッペンとシャック&コビー、“史上最強デュオ”はどっち?両者と対戦した名手ミラーが選んだのは……<DUNKSHOOT>

NBA史上最強のデュオは誰か――。

GOAT(史上最高の選手)論争とともに、バスケットボール界で盛り上がるテーマのひとつだ。殿堂入り選手のレジー・ミラーが、現役時代にプレーオフで対戦したコビー・ブライアント&シャキール・オニール(シャック)と、マイケル・ジョーダン&スコッティ・ピッペンについて語った。

ミラーは1987~2005年までインディアナ・ペイサーズ一筋でプレー。18年間のNBAキャリアで歴代5位の3ポイント成功数(2560本)を記録し、ジョーダンと数々の死闘を繰り広げたほか、1995年のプレーオフではわずか9秒間で8得点をあげるなどニューヨーク・ニックスの天敵としても名を馳せた。

そんなミラーは『Fox Sports Radio』のポッドキャスト番組『DAN PATRICK SHOW』に出演した際、「史上最高のデュオは?」と尋ねられると、「賭けるならマイク&スコッティだね。でも、コビー&シャックはまた違う」と回答した。

ミラー擁するペイサーズは、98年のカンファレンス決勝でシカゴ・ブルズと対戦。ジョーダン、ピッペン、デニス・ロッドマンの三銃士を中心とした2連覇中の王者相手に一進一退の攻防を繰り広げたが、最終戦で力尽きた。
それから2年後の00年、ペイサーズはイーストを勝ち上がってフランチャイズ史上初のNBAファイナルに進出。コビー&シャックを擁するロサンゼルス・レイカーズ相手に2勝をあげたものの、NBAタイトル獲得には手が届かなかった。

ミラーはレイカーズとのシリーズについて、「シャックに対しては打つ手がなかった。サム・パーキンス、リック・スミッツ、デイル・デイビスが守り、“ハック・ア・シャック”(シャックに故意にファウルを仕掛けてプレーを止め、苦手なフリースローを打たせる戦術)をするしかなかった。第2戦ではフリースローを40本近く打っている(フリースロー39本中18本成功で計40得点)。私たちにはシャックを止めるための答えはなかった。私たちにとっては最も支配的で、脅威の存在だった」と振り返っている。

そして、「どちら(のデュオ)」が恐ろしいか」とさらに質問を受けたミラーは、ブルズのデュオを選んだ。

「27歳のシャック、21歳のコビーと対戦したいね。なぜなら、コビーはまだ青臭かったからね。彼は史上最高の選手の1人に成長したけど、私が対戦した時はまだ若かった。マイクとスコッティと対戦した時、彼らはすでにトップの位置にいた。すでに頂点に君臨していたんだ」

ミラーは「彼ら(コビー&シャック)がずっと一緒にいたら…」と、ジョーダン&ピッペンを超える可能性さえあったことを示唆しつつ、思いを馳せていた。

構成●ダンクシュート編集部

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