高岡銅器の魅力を国内外へ 伝統工芸の“能作”と“ポケモン”がタッグを組むと… 富山・高岡市

高岡市の鋳物メーカー能作が、大人気アニメ「ポケットモンスター」と商品開発でタッグを組みました。一体どんな商品が生まれたのかその魅力を体験してきました。

ポケットモンスターでおなじみの「モンスターボール」。

愛らしい表情の人気ポケモン「メタモン」。

どちらも、伝統の技を使って作られたスズ100%の鋳物製品です。

手掛けたのは1916年創業、高岡市でスズ製の器などを製造・販売する「能作」。

「能作ポケモンコレクション」と題し来月1日から国内の直営店やオンラインショップなどで販売が始まります。

能作がなぜ、ポケモンとの共同開発を試みたのでしょうか。

能作 能作千春社長:「高岡銅器の歴史や技術というところを、ポケモン社さんにお話させていただいて、双方にとってすごくプラスになる取り組みができるのではないか、県内外、海外のお客様にとって魅力的な発信ができるのではないかと思って今回の取り組みが実現しました」

砂を押し固める“本格的な技法”…

ポケモンとタッグを組むのは商品の販売だけではありません。今、ポケモンファンから予約が殺到しているイベントがあるといいます。

嘉藤奈緒子アナウンサー:「北山さん、こちらでは何ができるんですか?」

能作 北山卓司さん:「能作ではポケモンをモチーフにした鋳物制作体験を行っております」

ポケモン製品の販売に合わせ来月1日から鋳物の箸置きづくりができるんです。

能作 北山卓司さん:「さっそく始めていきたいと思います。まずは手もとにあるポケモンの形をした原型をとっていただいて、木枠の中にセットします」

原型のうえから貝殻を細かくした粉をふりかけ、さらに砂をかけていきます。

嘉藤奈緒子アナウンサー:「すごい、ちょっとしっとりしていますね」

能作 北山卓司さん:「そうですね。原型が(砂で)隠れたらばっちりです」

高岡で400年以上も受け継がれてきた「生型鋳造法(なまがたちゅうぞうほう)」という砂を押し固めて型をとる本格的な技法に触れることができるのもポイントです。

水で冷まして、あっという間に完成…

嘉藤アナ:「あまり力が要らないですね。スーッと(砂が枠に)入っていきます」

砂を押し固め表面を整えたら木枠を裏返して原型を外します。

嘉藤アナ:「いやー、どきどきしますね!いきますよ!」「きれいに模様が浮かび上がっています!結構簡単にできますね!」

能作 北山卓司さん:「簡単にできるので、お子様から大人の方まで楽しんでいただけます」

そしていよいよ、最後の工程。高温で溶かしたスズを型に流していきます

最後に水で冷ましたら、あっという間に完成です。

嘉藤アナ:「どうでしょう、上手くできたでしょうか。あ!結構きれい!すごく簡単にここまでできました。これはポケモン好きにはたまらないですね」

能作 能作千春社長:「伝統工芸をもっと身近に感じていただいて、世代を超えて愛していただけるように、鋳物制作体験を通してまず楽しんでいただきたいなと思いますし、製品もぜひ手に取って見ていただきたいなと思います」

手軽に伝統工芸に触れられるポケモンの鋳物づくり。来月1日から9月30日まで高岡市にある能作の本社工場で体験できます。

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