UFO?仙台上空に謎の飛行物体 視聴者撮影「雷鳴のなか現れ消えた」専門家も解けない謎?その正体とは

仙台市宮城野区福住町。6月中旬、ある不思議な映像が撮影されました。

記者リポート
「動画はこちらの閑静な住宅街の中で撮影されました。謎の飛行物体は線路の先の田んぼの上空にいたということです」

画面の真ん中、黒い点のようなものが空に浮かんでいます。すると次の瞬間、画面の右側へ突然、素早く動き出します。そして再び上空の一点でピタリと止まったのでした。

撮影した人によりますと、数分間、同じ場所を行ったり来たりして、その後どこかへ消え去って行ったそうです。

近くをよく通る大学生
「鳥じゃない動き。農薬まいているラジコンかなと思います」

ドローン教室のインストラクターに見解を伺いました。

アイテックスクール 佐藤嘉一インストラクター
「ドローンの特徴ですかね。ホバリングができるのは」

たしかに空中で止まる様子は映像に映っている物体と似ています。しかし、不可解な点も…。

アイテックスクール 佐藤嘉一インストラクター
「移動している距離とかスピードとか最後、湾曲して円を描く動きになっている。ドローンではない見解」

かなり高い操縦レベルでないと、このスピードや動きはできないといいます。さらに当時、航空局には現場周辺でのドローンの飛行申請は出されていなかったということです。

アイテックスクール 佐藤嘉一インストラクター
「未確認飛行物体、UFO的な感じになるのかな?」

やはり、宇宙からやってきたのでしょうか?
これまで1000件以上の超常現象を分析してきたという専門機関に調査を依頼しました。

UFOふれあい館 菅野利男館長
「UFOとはちょっと考えにくいかな。地球上の自然現象や飛行物体の可能性が高い」

なんと、UFO説は否定!

UFOふれあい館 菅野利男館長
「UFOというのは目視できない」
Q.目視できる時点でそれはUFOでないと?
「ない。スピードやホバリングから考えるとドローンが最も近いのかな」

専門家の間で割れる意見。空に浮く物体の正体の謎は、宙に浮いたままとなってしまいました。
取材班は手がかりを求めて再び現場に飛びました。そこで記者の目に飛び込んできたのは…!

記者リポート
「目の前に!謎の飛行物体と思われる鳥がいます!」

羽ばたいていますが、その場で止まっている?一体、なにが起きているのでしょう?謎の飛行物体は鳥だった、とでも言うのでしょうか?

真相を確かめるため、野鳥の専門家を訪ねました。
日本野鳥の会・宮城支部の竹丸勝朗さん(85)。野鳥の観察を続けて60年以上、野鳥のスペシャリストです。

日本野鳥の会・宮城支部 竹丸勝朗副支部長
「この飛び方からすると、小型の猛禽類でハヤブサの仲間のチョウゲンボウという鳥だと思いますね」

「チョウゲンボウ」は猛禽類でハヤブサの仲間。体長は30センチほどです。目がとてもよく、空中で止まってえさになる動物を探します。

日本野鳥の会宮城支部 竹丸勝朗副支部長
「上空から見て、そこにエサがいそうだなと思って探しているんだと思いますね」

竹丸さんによりますと、若ドリが巣立つこの季節、1人前になるためえさを獲る練習の姿が多く見られるといいます。

日本野鳥の会宮城支部 竹丸勝朗副支部長
「言葉は分からなくとも(鳥の)仕草でもって読み取る。それが非常に楽しくもなるし、また面白くもなると思いますね」

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