「あんな激流は今回初めて」30棟で床上浸水など被害 大雨から一夜明け真夏のような暑さが復旧の足かせに=静岡・沼津市

6月18日に大雨に見舞われた静岡県沼津市内では、複数の住宅などが浸水し、19日朝から住民たちが後片付けに追われました。被害の実態が判明する中、復旧の足かせになったのが真夏のような暑さです。

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<東部総局 金原一隆記者>
「沼津市大平です。道路には泥などが溜まっています。こちらのシャッターは、水で押されてへこんでいます」

<住民の男性>
Q.18日はどんな風になった?
「大水。すごい水だったよ」

18日は静岡県東部を中心に大雨となり、降り始めからの24時間雨量は伊豆市湯ヶ島311.5ミリ、熱海市網代で265.0ミリなど6月の観測史上最大を記録しました。

沼津市の内陸部、大平地区にある介護老人保健施設で撮影された写真です。濁った水が建物を囲み、道路と水路の境目が分からないほどです。建物の1階部分は浸水しました。

<介護老人保健施設おおひら 小出篤事務長>
Q.どれくらい水が出た?
「床上1センチくらい」

施設の職員が駐車しておいた車も水に浸かり、動かなくなりました。

<JAFスタッフ>
「浸かった跡がこの辺まで」

地域一帯が冠水した影響は大きく、複数の住宅にも水が押し寄せました。

<家具を運び出した住民の女性>
Q.結構水が出てしまったんですね
「ですね。この辺(腰の辺り)まで水が来た」

沼津市内では、静岡県内最多の30棟で床上浸水が確認されています。海沿いの沼津市江浦では18日、裏山から大量の泥水が流れ下りました。

<自宅にいた女性(82)>
「今回初めて、あんな激流。土嚢けっこう積んでくれたんですけど、その土嚢なんてあっという間に下のほうに流れてしまって、そこからあふれてすごかった」
『ご無事で何よりです』
「本当ですね」

復旧の足かせとなったのが19日の暑さです。三島市では最高気温30.5℃を記録し、今シーズン一番の暑さに。被害のあった地域では、臨時の集積場所に濡れた家具や家電などが次々に運び込まれ、回収作業に当たる職員にとっても重労働となりました。

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