米倉涼子『ドクターX』劇場版で終了報道も…「映画でシリーズ継続」の可能性

女優の米倉涼子がフリーランスの天才外科医を演じるテレビ朝日系ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』が初めて映画化され、12月6日に『劇場版ドクターX』として公開されると発表された。今作で「見納め」になると一部で報じられているが、その一方で「映画でシリーズを継続する」との見方もあり、国民的ヒット作の今後に注目が集まっている。

『ドクターX』は2012年にスタートし、米倉演じる大門未知子の痛快なキャラクターと「私、失敗しないので」の決めゼリフで人気作に。連ドラ版は2021年の第7シリーズまで続いている。

初の劇場版では、ミステリアスな大門の誕生の秘密が明かされるといい、内田有紀、田中圭、今田美桜、勝村政信、鈴木浩介、遠藤憲一、岸部一徳らおなじみのキャストが集結。製作スタッフも脚本の中園ミホ氏、監督のテレビ朝日・田村直己氏が連ドラ版から続投する。また、8月に映画化を記念したイベント「ドクターXファン感謝祭」を都内で開催するという。

これに対して、ネット上のファンからは「ひさしぶりに大門先生が帰ってくる! しかも映画!」「もともと映画向きのキャストだったから楽しみ!」「気になる大門先生の過去が描かれるみたいだし、絶対に観ます!」などと歓喜のコメントが相次いだ。

その一方で心配の声も多い。今月14日、米倉はNHK総合『あさイチ』に出演し、2019年に「低髄液圧症候群」を発症してからの闘病生活について告白。「まっすぐ歩けない、だるさ、立ち上がれない。止まってるエスカレーターを歩いている感覚がずっと続く感じ。車のライトとかも全部つながって見えて、自分がどこにいるか分からなくなる」といった深刻な症状に悩まされていたというが、昨年に「とても素晴らしい先生」と出会い、手術を経て今年5月くらいから体調が上向いてきたという。

この告白があったことで、ネット上では「無理して映画を撮影したのでは」との憶測が広まった。また、病気の発症以前から「米倉は大門未知子のイメージが強くなりすぎることを懸念し、続編制作に乗り気でなく、映画化のオファーも断っている」とたびたび報じられていたため、ファンからは「独立して個人事務所のスタッフを養う必要があるので、映画のオファーを仕方なく受けたのでは」と推測する声も上がっている。

そんな中、19日付の「デイリー新潮」(新潮社)は「今回の劇場版をもってシリーズは最後となるはず」と報道。興行収入20億円を目標とする今作で局に“恩返し”をし、シリーズのフィナーレとする可能性が高いという。

しかし、先述したように米倉は個人事務所を構えているのでスタッフの生活を守らなくてはならず、体調の問題で長期の連ドラや舞台の仕事は簡単に受けられないという事情を抱えている。そのため、業界内では「ドクターXはテレビシリーズをやめ、映画にシフトして継続するのでは」と推察する声が上がっている。

確かに、数年に一本のペースの映画なら米倉の体調の問題もクリアできるかもしれない。何より、ドル箱の『ドクターX』シリーズを終了させるのは、テレビ局にとっても個人事務所の経営者の顔を持つ米倉にとっても、あまりにもったいない。

過去には、米倉が2020年に大手事務所から独立したときに「もうドクターXの新作は作られない」と複数のメディアで報じられたが、結局は2021年に第7シリーズが放送された。米倉は映画化発表に際して「大門未知子は切っても切れない米倉涼子の一部」などとコメントしており、役柄のイメージが定着していることも受け入れているように見受けられる。

初の劇場版がどんな内容になるのかと共に、その後の展開にも注目が集まりそうだ。

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