10トンダンプなら数千台分…群馬・桐生市に許可なく土砂搬入の疑い 群馬県警が男2人逮捕 容疑を否認

 群馬県桐生市とみどり市にまたがる鳴神山の保安林に許可なく土砂を搬入したなどとして、県警生活環境課と桐生署は19日、森林法違反の疑いで、茨城県大洗町の会社役員の男(54)と、同県つくば市の自営業の男(46)の両容疑者を逮捕した。

 2人の逮捕容疑は共謀して、今年2月14日~4月17日ごろにかけて、群馬県知事の許可を受けずに、桐生市川内町の保安林内にある残土置き場に土砂を持ち込み、堆積させ、土地の形質を変更した疑い。

 群馬県警によると、会社役員の男は「俺に聞かれても分からない」、自営業の男は「工事を委託されただけ」とそれぞれ容疑を否認している。残土置き場は会社役員の男が茨城県鉾田市で経営する土木工事会社の所有。貯木場を造成する名目で自営業の男が土砂を持ち込んでおり、堆積量は2万5000立方メートルを超えるという。群馬県警は今後、会社役員の男の会社も立件する方針。

 土砂の搬入を巡っては、搬入中止や原状復旧を求める行政処分に従わなかったとして、群馬県が5月、2業者を森林法違反で刑事告発していた。桐生市は搬入場所に至る林道梅田小平線を通行止めとする措置を取り、通行規制ゲートの設置を検討している。

*群馬県警が20日、運び込まれた土砂の量について訂正しました。19日の発表では2500立方メートルとしていました。 

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