山本由伸、ベッツが故障離脱したドジャース、MLB公式記者が“穴埋め”やトレード補強に見解「代役は不可能」「分かりやすいプラン」

ロサンゼルス・ドジャースはシーズン前半で投打の主力、山本由伸とムーキー・ベッツが負傷で戦線離脱するアクシデントに見舞われた。右肩腱板損傷で15日間の負傷者リスト(IL)入りした山本についてデーブ・ロバーツ監督は、復帰まで「数週間から数か月」との見通しを語っている。死球で左手首骨折のベッツも当面は治療に専念する。

緊急事態を受けて公式サイト『MLB.com』は、「ドジャースはヤマモト、ベッツの負傷をどう乗り切るのか?」と銘打った記事を配信。ファン・トリビオ記者が今後のドジャースについて、両選手離脱への対応について見解を綴っている。

トリビオ記者は、「もし今日シーズンが終わっていたら、ベッツは2度目の最優秀選手賞を獲得していた可能性が高い。それくらい、ロサンゼルスにとって貴重な選手であり、額面通りの代役は不可能だ」と、背番号50の存在感を強調した。

そのうえで、「ドジャースがベッツの穴を埋めるには、全員でカバーしなければいけない」として、リードオフマンに大谷翔平を起用し、ショートのポジションにはミゲル・ロハスかエンリケ・ヘルナンデスの起用を見込んでいる。
今季6勝をマークしていた山本の代役については、「ドジャースにとって分かりやすいプランだ」と称し、すでに先発復帰が伝えられたボビー・ミラーや、プロスペクトのランドン・ナックが穴を埋めるだろうと予想。また、「クレイトン・カーショウは、オフシーズンに受けた左肩手術の経過が順調で、早ければ来月にも先発の可能性がある」とも付け加え、「ドジャースには補う腕がたくさんあるはずだ」と綴っている。

さらにトリビオ記者は7月末が期限となるトレード補強にも言及。「7月30日午後3時のデッドラインまで、ドジャースにとって大きな変化はないだろう」と予想し、投手に関しては「チーム内の戦力を明らかに上回る先発投手は市場に多くはいない」と指摘。野手では、「最も必要なのは遊撃手だが、投手と同様に利用できる選手は少ない」と主張した。

トリビオ記者はほかにも、「全球団のうち、2つや3つの大打撃に耐えられるロースターがいるとすれば、それはおそらくドジャースだろう」とチームの層の厚さを評した。主力の離脱が相次ぐドジャースは、はたしてどのような動きを見せるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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