開町の祖・前田利長にささぐ弥栄節 富山県高岡市金屋町で御印祭

竹の棒を手に石畳の通りを勇壮に進む踊り手=高岡市金屋町

 高岡鋳物発祥の地である富山県高岡市金屋町の礎を築いた加賀藩2代藩主、前田利長(1562~1614年)をしのぶ御印祭(ごいんさい)が19日、金屋町一帯で始まった。初日の前夜祭は伝統的な町家が連なる石畳通りで、住民らが通称「やがえふ」と呼ばれる民謡「弥栄節(やがえぶし)」の町流しを繰り広げ、鋳物師(いもじ)の心意気を伝えた。

 町流しは国重要伝統的建造物群保存地区の石畳の通りであった。住民や地域の子ども、民謡団体などの踊り手約500人が参加し、男性は竹の棒を持ち勇壮に、女性は手拭いを手に優雅に踊った。

 町流しに先立ってオープニングセレモニーがポケットパークであり、同祭実行委員会の嶋田一成会長、新田八朗知事、角田悠紀高岡市長、山本徹県議会議長、蒲地北日本新聞社長があいさつした。

 御印祭は利長の命日の6月20日(旧暦5月20日)に合わせて毎年開催している。20日の本祭は金屋緑地公園と有磯正八幡宮で奉納踊りなどを行う。北日本新聞社共催。

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