西村優菜は2本の1Wを打ち比べ 生命線のショットも「いまは別に正確じゃない(笑)」

西村優菜が課題のティショットに光明?(撮影:南しずか)

<KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前情報◇19日◇サハリーCC(米ワシントン州)◇6731ヤード・パー72>

海外メジャー今季第3戦の開幕目前、西村優菜は2本のドライバーを練習ラウンドで打ち比べていた。1本は一時帰国して出場した「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」から組み合わせた、キャロウェイ『パラダイム◆◆◆S』に藤倉コンポジットの『スピーダーNXブルー40R』を挿したもの。もう1本はキャロウェイ『パラダイムAiスモーク』と三菱ケミカル『ディアマナWB 43R』のコンビネーションだ。

「前からドライバーのテストはしていたんですけど、なかなかいいのが見つからなくて。今週見つかったヘッドが良さそうな雰囲気があったので、入れてテストをしようと」。今季ここまでのフェアウェイキープ率は80.77%で全体13位だが、最近は右に出てしまうミスが多く、ドローヒッターの西村にとっては「ずーっとの悩み」と試行錯誤をしていることのひとつだった。

特に「すごく狭い」というこのメジャーコースではティショットの正確性が求められる。「ティショットも(落としどころの芝が)順目と逆目で半分になっていて、その半分しか使えないところもある。木がスタイミーになるホールが多くて、パー5のレイアップですらプレッシャーがかかる」。いま抱えるティショットの悩みは、できればスッキリ解消させて臨みたい。

練習場では打っては持ち替え…を繰り返し、コースでも同じホールで2本のドライバーを交互に試したりもした。「そんなにどっちも嫌な感じはないので、試しながらですね」と話していたが、結局はこれAMで通りの1本に収まりそう。このコースといまの状態にあった1本を選ぶことになったようだ。

移動後の月曜日にインコースをプレー。プロアマ待機だった火曜日は練習のみで、水曜日に18ホールを回った。距離が長く感じるホールはもちろんあるが、「ほかのメジャーよりは短いセッティングなのかなと思う。雨が降っている影響でグリーンは柔らかいので、フェアウェイに置ければ伸ばせるのかな」と、しっかり対抗できる気配と自信も感じさせる。

米ツアーではメジャー大会を含め、今季の予選通過率100%。長いクラブでもピンを狙っていける正確なショットを武器に、“小さな巨人”として2年目を戦っている。そんな点も、このコースではアドバンテージになりそうだが、「えー、いまは別に正確じゃないので(笑)。自信があるかと言われればそうでもないですけど…」と本音もこぼれる。それでも、先週末は好感触もあった。「それを続けられるといいのかな」と前向きにとらえる。

球筋の打ち分けもお手の物。「ショットが重要になってくるので、まずはそこに集中したい。無理しないところも大事だと思うので、そのマネジメントは集中してやりたい」と、米ツアー12試合連続の予選通過、そして上位争いに挑む。(文・笠井あかり)

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