前日からアップの266ヤード 渋野日向子は飛距離武器に上位で週末へ「きょうはよく振れていた」

渋野日向子、上位浮上のカギは振り切りにあり。優勝を狙える位置で週末に入る(撮影:GettyImages)

<マイヤーLPGAクラシック 2日目◇14日◇ブライズフィールドCC(米ミシガン州)◇6556ヤード・パー72 >

46.1%(6/13)だったフェアウェイキープ率、66.6%(12/18)だったパーオン率は、ともに初日から数値を落とした。大会を中継するWOWOWのインタビューでは「あまりショットはよくないなと思う部分が多かった」とも話した渋野日向子だったが、スコアは5バーディ・1ボギーの「68」ときっちり伸ばす。6人が出場する日本勢で最上位となるトータル7アンダー・10位で週末に向かう。

自分でも目を丸くしたのが、前日から7ヤードアップし計測ホールで266ヤードを記録した飛距離。「スタートから思ったよりも飛んでいたし、きょうはよく振れているなと思えた」。取り戻しつつある自信が、そのままスイングにも表れる。

最初に来たのは5番パー3でのバーディ。8番パー5ではラフからの2打目を狙える位置まで運び、ベタピンでスコアを伸ばした。風が強まった11番パー3では、「2打目がすごくもったいない」とアプローチが寄らず入らずでスコアをロスしたが、「難しかったけどボギーで抑えられて、なんとか次へ切り替えていけた」と後ろ向きになることもない。

すると14番のパー5は、ティショットが「左の池を怖がってしまった」とラフに飛び込んだが、「狙えないセカンドではなかった。しっかりコンタクト重視で打てた」とそこから2オンに成功し、2パットのバーディをゲット。続く15番パー3でも5メートルほどのパットをねじ込み、伸ばした。さらに最終18番パー5も、手前から転がし2オン、そして2パットのバーディ締め。「ギリギリ届くか届かないかのクラブだった。奥に外すよりも手前からと思って3番ユーティリティを選択して、結果的に転がって乗ってくれてよかった」というマネジメントも光った。

この日はサンドセーブ率は100%(3/3)だったが、そこも流れを手放さなかった要因と考えている。「バンカーの方が思い切って振れている。ショートサイドが多かったので、しっかり(フェースを)開いて、思い切って打つイメージでした」。ピンチも臆する様子なく切り抜けていった。

シーズン序盤は4戦連続予選落ちを喫するなど不安定さも目立ったが、今はその影すら感じさせない。これで3試合連続の決勝ラウンド進出で、そのすべてで上位争いに絡んでいる。「きょうはボギー1個だけで済んだし、バンカーに入るホールもかなり多かったけど、そのショットもいいところに寄ってくれた。難しいパーパットも多かったけど、しっかり決め切ることができた」。残り2日で、首位との4打差を追いかけていく。「いい位置で(決勝ラウンドを)迎えられるし、しっかり上だけを見て頑張りたい」。充実の表情で週末を見据えている。

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