「説明に振り仮名を…」 原爆資料館リニューアル 城山小児童が意見出し合う 長崎

意見を書き出す児童=長崎市、市立城山小

 長崎市が検討している長崎原爆資料館のリニューアルに向けて、市は19日、展示に関する市民らの意見を募るワークショップ(WS)を始めた。初回は、市立城山小の5年生89人が「小学生にとって分かりやすい展示」をテーマに意見を出し合った。
 リニューアルは2026年度以降を予定。WSは今後、7月に外国人留学生を含む大学生、8月に一般公募者を対象に開き、展示更新計画に反映させる方針。
 城山小は爆心地に近く、前身の城山国民学校の児童らの多くが犠牲となり、長年、平和の大切さを学ぶ取り組みが続いている。
 5年生は18日、同館を見学し、展示の良い所や分かりにくい点をワークシートに記入。WSではシートを基に、5、6人の班ごとで話し合い、更新予定のC、Dコーナーの案内図に改善点を書き込んだ。
 「展示の説明に振り仮名をつけて、大切な所は色つきの文字にする」「展示を見て考えたことや平和へのメッセージを書いたり、千羽鶴を折ったりする場所がほしい」「モニターは子どもでも見やすい高さに」など、児童ならではの声が上がった。
 WSのコーディネーターを務めた長崎大核兵器廃絶研究センターの中村桂子准教授は「魅力ある資料館を作るために大切な意見ばかり。見るだけでなく体感して学び、『また来たい場所』にしていく」と話した。

© 株式会社長崎新聞社