盛岡市、宿泊税の導入検討 財源確保、観光施策の充実へ

 

 盛岡市は、ホテルなどの宿泊者に課す「宿泊税」の導入に向けた検討に乗り出す。近く関係業者との協議に着手し、早ければ2026年10月の開始を見込む。新型コロナウイルス禍を経て観光需要が回復に向かう中、新たな財源を確保して地域の魅力発信や観光施策の充実につなげる狙い。自治体が独自に徴収する法定外目的税の一つで、導入すれば県内で初めて。

 市観光課によると、税額は宿泊業者や関係団体の意見を聴きながら詰める。徴収した税金は、観光客の受け入れ環境整備や国内外での旅行博への出展、スマートチェックインの導入支援などに充てる想定。

 宿泊税は東京、大阪、福岡の3都府県や京都市、金沢市など全国6市町が導入済み。税額は1人1泊当たり一律200円や、価格帯に沿って数百円を徴収するケースが多い。仮に盛岡市で一律200円とした場合は年約2億円の税収が見込まれる。

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