七夕揚げで平塚アピール 地場産の小松菜を使用 平塚市

七夕揚げを手に笑顔の中村社長

平塚駅北口の老舗蒲鉾店「中秋蒲鉾店」(紅谷町)と神奈川県水産技術センター(三浦市)、JA湘南あさつゆ広場(寺田縄)が連携し、平塚特産の小松菜を使った揚げ蒲鉾を開発した。「湘南七夕揚げ」と命名し、7月5日(金)から始まる「湘南ひらつか七夕まつり」で販売される。

七夕まつり向けの新名物を考えていた平塚市から依頼を受けた県水産技術センターが、2021年ごろから地場産農産物と水産物を組み合わせた製品開発を進めてきた。

開発には、創業100年を超える老舗蒲鉾店の「中秋蒲鉾店」が協力。同店の中村彰伸社長が苦労したという具材選びでは、通年収穫でき、「かながわブランド」にも登録されている「しょうなん小松菜」を採用した。すり身には三崎のカジキを使い、食べ歩きにも向く揚げ蒲鉾を開発した。

浅漬けで風味際立つ

小松菜は水分が多いだけでなく、そのまま練り込むと味がすり身に負けてしまうという課題もあった。「見た目も味も小松菜と分かるようにしたかった」という中村社長が思いついたのは、小松菜を浅漬けにしてから練り込む方法。試行錯誤の末、すり身と小松菜両方の旨味が楽しめる力作が完成した。

湘南七夕揚げというネーミングに合わせ、商品の形は短冊や七夕飾りなどモチーフにした3種類を考案。短冊が風にたなびく様子も表現されている。中村社長は「七夕文化をきっかけに、多くの人たちに平塚の魅力をアピールできれば。ぜひ一度食べてみて」と呼びかけた。

七夕揚げは七夕まつりを皮切りに同店で購入できるほか、7月からJA湘南あさつゆ広場でも販売予定という。

問い合わせは中秋蒲鉾店【電話】0463・21・0122。

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