東日本大震災後に建設された堤防の末端に注目した ギャリー・マクラウド写真展「WALL ENDINGS」

By CAPA編集部

ギャリー・マクラウドさんの写真展「WALL ENDINGS」が、2024年6月28日より開催されます。

東日本大震災後、津波に対応するために東北地方の沿岸部に建設された高い堤防。マクラウドさんは、岩手県・宮城県・福島県・茨城県を巡り、これらの堤防を撮影しました。「アイデア (野心、気遣い、美学、利益) と事実 (予算、機能、岩石) が調和しなければならない “ノンプレイス” としての壁の末端を写しています」とマクラウドさん。

本作は、エプサイトギャラリーの2024年度公募展応募作品から選出されました。選考委員の鈴木理策さんは「人工的なものと自然が接する境界を、かなりの労力により集めた作品」、本尾久子さんは「知的な裏付けがあり景観の不調和に向けられた疑念を感じると同時に、作者の哀しみに打たれる」と評しています。

堤防全体を俯瞰するのではなく、あえて末端を撮影することで、その間にある部分の光景を想像させられる作品群です。

ギャリー・マクラウド写真展「WALL ENDINGS」

会期 2024年6月28日 (金) ~7月10日 (水)
会場 エプソンスクエア丸の内 エプサイトギャラリー
住所 東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F
時間 11:00〜18:00
休館日 日曜
入場料 無料

ギャリー・マクラウド (Gary McLeod)

1979年生まれ。筑波大学芸術系助教。ビジュアルデザイン領域にて、フォトメディアを教えている。2016年、ロンドン芸術大学 写真 博士号。2009年、ロンドン芸術大学 デジタル芸術 修士号。
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