輪島迂回路の安全対策評価 国連防災機関キショー氏  奥能登視察「リスク管理素晴らしい」

隆起した海岸に整備された迂回路を視察するキショー氏(手前右)=20日午前11時40分、輪島市野田町

   国連防災機関(UNDRR)を率いるカマル・キショー事務総長特別代表(防災担当)は20日、能登半島地震の被災地視察で輪島、珠洲両市を訪問した。国道249号の復旧に伴い、地震で隆起した海岸に造られた迂回路(うかいろ)を訪ね「土砂崩れ対策を施した上で迅速に道路を造った。リスク管理が素晴らしい」と評価した。

 キショー氏は5月に就任したばかりで、就任後初の訪日となる。迂回路は輪島市の名勝「白米(しろよね)千枚田」近くで整備された。海中から隆起した岩礁をならし、その上を舗装する珍しい工法で、国土交通省能登復興事務所の杉本敦所長や担当者が整備の経緯を説明した。

 キショー氏は大規模火災に見舞われた輪島市の朝市通りや同市南志見(なじみ)地区の木造仮設住宅なども回った。午後は珠洲市内を視察した後、石川県庁で馳浩知事と面会する予定だ。

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