「初三郎」作品、都内で紹介 府中市美術館で企画展

種差海岸を描いた作品などが展示されている会場

 八戸市にゆかりの深い鳥瞰(ちょうかん)図絵師・吉田初三郎の作品を展示する企画展が、東京都府中市の同市美術館で開かれている。会場には種差海岸の絵画など約100点が並び、来館者が初三郎の生涯をたどりながら作品の魅力に触れている。7月7日まで。

 明治17(1884)年生まれの初三郎は、大正から昭和にかけて鳥瞰図のスタイルで数多くの名所案内を制作。1936年には、東北地方での拠点を求めていたこともあり、種差に居を移して創作にいそしんだ。

 企画展では、初三郎作品として広く知られるパンフレット形式の旅行案内図に加え、10点以上の大型肉筆画やポスター、絵画作品なども展示している。

 初三郎の作品に関心を持ち、展覧会を企画した同館学芸員の大澤真理子さんは「肉筆の大型鳥瞰図もあり、絵の中を移動しているような没入感を楽しんでもらえれば」と話している。

 観覧料は一般800円、高校生と大学生は400円、小中学生は200円。開館時間は午前10時~午後5時。月曜日休館。【全文】

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