マレー、ウィンブルドン直前に背中を負傷し途中棄権「今回の痛みは初めての経験」

マレー、最後のウィンブルドン出場に黄色信号

今年3つ目のグランドスラムとなる「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)の前哨戦「シンチ選手権」(イギリス・ロンドン/ATP500)シングルス2回戦が現地6月19日に行われ、今夏での引退を示唆している元世界ランク1位のアンディ・マレー(イギリス/世界ランク129位)は、ジョーダン・トンプソン(オーストラリア/同43位)と対戦したが、第1セット途中で背中の痛みのため棄権した。

37歳のマレーは、7月1日開幕の「ウィンブルドン」に向けた前哨戦「シンチ選手権」に出場。1回戦ではアレクセイ・ポピュリン(オーストラリア/同48位)をフルセットで勝利し2回戦に進出していた。

この日の試合、開始から動きにキレのないマレーは第1ゲームでブレークされ、第3ゲーム終了後に背中、腰の治療を受けると、その後はプレーを続けたが次のチェンジオーバー時に棄権することを決断。わずか23分で試合を終え、同大会最多5度の優勝を誇るマレーは重い足取りでコートを去った。

ATP公式サイトにはマレーのコメントが掲載。「明らかに良くなかった。背中の痛みに苦しんでいたんだ。右足に力が入らず、動けなかった」とプレーを続けることができなかったという。「昨日の試合でもかなり痛かったけど、今日はずっと痛かった」と言い、「試合前のウォームアップでかなり違和感があったし、コートに入る直前の階段を上ったときには右足の力が入らなかった。いつもの感覚ではなかった」と述べた。

背中の問題はマレーにとってこの10年間で常に付きまとうものであったとしながらも、今回の痛みは初めての経験。「何が問題なのか正確にわからない。ただ、今まで経験したことのないことということだけはわかる」と状態は良くない。

ウィンブルドンの出場に関しては、「わからない。全仏オープン後に受けた背中の治療は主に左側。右側には問題がなかった。明日精密検査をして、何かできることがないか確認するつもり」とコメントしている。

© 株式会社キャピタルスポーツ