石川県議会が国に北陸新幹線「米原ルート」の再検討求める決議案を可決

石川県議会は20日、北陸新幹線の敦賀以西のルートについて「米原ルート」の再検討を国に求める決議案を賛成多数で可決しました。

石川県議会の最終日、最大会派の自民党などは北陸新幹線の敦賀以西のルートについて、現状の「小浜・京都ルート」ではなく「米原ルート」を国に再び検討するよう求める決議を提出。未来石川の一部の県議と共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

福村県議は「当時言われた条件が大きく変わっているので、もう一回再考を願いたいという決議ができたことは非常に良かったと思う。県議会で決議をした事は、車の両輪の一方、県民の代表が決議したので、少なくとも重く受け止めてもらわなくては困る」と主張しました。

しかし、自民党も一枚岩ではありません。ただ一人、採決前に棄権した稲村建男県議は「石川県だけが全線開通したからってはしゃぐことはよくない。北陸3県が足並みをそろえて、1日も早く大阪までということを全部考えた上での米原ルートならいいが、ただ早く金が少なければいいという問題ではない」と話しました。

会派の中でも意見が割れた今回の決議。県議会の意思について馳知事は「政府与党で合意し、政府与党プロジェクトチームで推進している計画(小浜・京都ルート)について、それをしっかりと進めていただくことがすべてと思っている」と話しました。

一方、18日に東京で開かれた、北陸新幹線「敦賀ー新大阪間」の建設促進を図る与党整備委員会では西田委員長が「米原ルートは引き続き課題があることを確認した。もう一度議論するという余地はない」と発言しています。

与党や福井県が小浜・京都ルートを主張する中、石川県議会の決定がどのような影響を及ぼすのか、注目されます。

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