「今年こそは…」豪雨被害から2年 “本来の姿”取り戻し臨む海開き 南越前町・河野海水浴場

2年前、豪雨に襲われた南越前町の河野(こうの)海水浴場では、7月に海開きを予定しています。大雨の影響で海水浴場が閉鎖し、観光客が減少したため、関係者は、今年こそはと期待を寄せています。

田島嘉晃アナウンサー:
「南越前町の河野海水浴場です。来月、海開きする予定です。実はこの海の色は、2年間、一変していました」

2年前の夏、南越前町を襲った豪雨は、海水浴場にも被害をもたらしました。例年は多くの海水浴客が見られる時期だったものの、当時は誰一人おらず、観光の目玉の海は、一面茶色に濁ってしまっていました。大雨による濁流が山から川へ、そして海へと流れついていました。

新型コロナが落ち着き、3年ぶりの海開きを終えたばかりでしたが、「閉鎖」という苦渋の決断を強いられました。河野観光協会の坂下安則会長は「いままでの経験では、海に泥がたまると客が来ないので、みなさんに喜んでもらう海水浴場を提供しようと協会の会員も一生懸命だった」と話していました。

翌年も海水浴場を開設しましたが、やはり海は一面濁っていて、1年前の様子とほぼ変わっていませんでした。理由は、大雨で被害を受けた護岸や堤防の復旧工事です。海水浴場は閉鎖しませんでしたが、観光客はコロナ前の1割ほどしか訪れなかったそうです。

2年の月日が経ち、海は本来の姿を取り戻しつつあり、関係者は「今年こそは」と期待を寄せています。坂下会長は「水害の影響もほぼなくなり、万全の体制で海水浴場を開設したい。リピーターの方に再び河野に海水浴に来てもらいたい」と話しています。南越前町では、河野海水浴場を含めた3つの海水浴場が7月11日に海開きする予定です。

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