防犯カメラに不審な人物の動きが 高岡市で銅像の盗難が相次ぐ

”銅器の街”として知られる高岡市で銅像の盗難が相次いでいます。

市内店舗の防犯カメラが不審な人物たちの動きをとらえていました。

2023年12月末の深夜。大きな銅像が並ぶ店舗の防犯カメラには、光とともに人影が映っていました。

敷地内では何者かが銅像や建物を物色しているように見えます。別の防犯カメラには不審な人物が周囲を伺いながら敷地内を歩く様子も。

この人物は警備会社が駆けつけたことで逃走したとみられます。店には被害はありませんでしたが、銅像の一部が外されるなど持ち出そうとした痕跡が残っていました。

「計画的だと思いますよね。何回かここの駐車場を見て、どういう感じのものがあるか、下調べしていて来ているのでは」「慣れた手つきにみえます。こつをつかんでるっていう感じ」

一方、被害に遭った別の店舗では。

長谷川大記者

「交番が近くにある国道8号沿いのこの場所で犯行が行われたということです」

宮津商店 宮津健志社長

「銅像はこちらのほうにありました、(身長)170(センチ)の僕のちょっと上。弊社も銅器屋なもんですから、ひとつの看板としてずっとここのほうに置いてありました」

高岡市で鉄器や銅器などを手掛ける商店です。

2023年11月、店舗の前におよそ40年前から設置していた馬の銅像が盗まれる被害に遭いました。

銅像は高さがおよそ1メートル80センチ、重さは200キロ近くもあり一人で運びだすのは難しい大きさです。

店の防犯カメラには、早朝に不審な男がカメラに布をかぶせる様子が映っていたといいます。

宮津社長

「20分ほど真っ白な映像があった後、20分後に布が取られて、男がまた後ろ姿でつかつかつかつかとここをまわってそこから車で行くシーンが撮られていただけです」

宮津さんは、複数人による犯行ではないかとみていて、警察に被害届けを提出しました。

高岡市内では、銅像の窃盗被害が相次いでいます。2023年秋には市内の公園に設置されていた銅像が盗まれました。

また、高岡銅器協同組合によりますと、これまでに4つの店舗で観音像やこま犬などあわせて6体が盗まれたといいます。

警察は、銅の高騰を背景にした転売目的の可能性もあるとみて調べを進めています。

© 北日本放送株式会社