19日に発生した青森県大鰐町の大規模火災で、黒石署と弘前消防本部などは20日朝から夕方にかけ実況見分を行った。警察、消防が出火原因や被害棟数の確定に向け作業を進めている。
20日は午前9時半ごろから、黒石署や弘前消防本部などの署員らが、出火元の可能性があるドラム缶を中心に、焦げた塀や工場跡を調べた。現場では製材所の従業員が署員の質問に答えていた。
同署の19日の発表では被害棟数は12棟以上で、大鰐町は18棟とみている。弘前消防本部によると、被害棟数が18棟より増える可能性があるという。
同本部予防課の担当者は「被災者の中には避難していて連絡がつかない人がいるため、被害棟数の確定にはしばらく時間がかかる見込みだ」と話した。
現場周辺には熱風で窓枠がゆがんだり、窓ガラスにひびが入ったりした住宅が複数見られた。近くに住む70代女性は「消防車が来る前にあっという間に燃え広がった。この付近は木造の家ばかりだし、燃え広がるのが早かったんだと思う」と話した。
大鰐町によると20日午後9時時点で、避難所の町総合福祉センターに町民2人が身を寄せている。