【シンガポール】電力SP、成都で地域冷暖房システム納入[公益]

シンガポールの政府系電力・ガス会社SPグループは、中国・成都で開発中のスポーツ施設の集積地「国際スポーツパークシティー」に地域冷暖房システムを導入すると発表した。投資額は2億人民元(約44億円)だ。

国際スポーツパークシティーから地域冷暖房システムの設計、建設、所有、運営を一貫して担う事業を受注した。契約期間は19年。2025年のシステム稼働を見込む。

成都の武侯区にある国際スポーツパークシティーでは、27万8,000平方メートルの敷地に国際大会が開催できる規模の各種スポーツ施設や文化施設などを設置する。25年までに完成する予定だ。周辺の住宅や商業・娯楽施設などを含め、公共交通機関から徒歩圏内にある都市開発プロジェクトの一環となる。

中国では、公共交通が主体で車に依存しない街づくり「公共交通指向型都市開発(TOD)」が進んでいる。国際スポーツパークシティーは、成都で初のTOD関連開発プロジェクトとなっている。

SPグループが納入する地域冷暖房システムのエネルギー効率は、冷房機能が従来のシステムと比べて3割以上、暖房機能は5割以上それぞれ高い。これにより年間で2,900メガワットの電力量を削減できるという。

同社はこれまで、重慶や広州など中国の複数の都市で地域冷房システムやエネルギー管理事業に携わってきた。東南アジア地域でも地域冷房システム事業を幅広く展開。シンガポールの湾岸部マリーナベイで導入した地域冷房システムは、世界最大規模の地域冷房システム・ネットワークとなっている。

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