大阪・関西万博「2億円トイレ」3度目の入札で落札、1億5000万円台に引き下げ…

SNSなどで批判された「2億円トイレ」完成予想図 3度目の入札で約1億5000万円で落札

大阪・関西万博(2025年4月13日~10月13日 184日間)を運営する日本国際博覧会協会は、若手建築家が設計した会場内のトイレや休憩所など20施設のうち、建設費(解体費を含む)が高額となることから「2億円トイレ」と呼ばれた施設の落札価格が1億5372万円(税抜き)で、税込みでも2億円を下回ったと明らかにした。

【画像】大阪・関西万博 若手建築家が設計、全20施設のイメージパース

このトイレは、トイレは鉄骨や鋼板で組み立てられた複数の棟で構成され、便器の数は46。唯一施工会社が決まっておらず、3回目の入札で大阪市の建設会社が落札した。

20施設は、トイレ(8か所)やギャラリー、展示施設、イベントスペース、ラジオ・テレビ放送の中継用サテライトスタジオ。樹木との調和や環境への配慮をコンセプトとした斬新なデザインが多く、一部は閉幕後に再利用や再資源化ができるとしている。これらの設計を担当するのは、1980(昭和55)年以降に生まれた若手建築家20組。

20施設のうちトイレは8か所あり、このうち3か所について「2億円トイレ」としてSNSなどで批判されていた。設計は大同大(名古屋市)准教授・米沢隆さん(41)が担当した。

博覧会協会は、1970年の大阪万博開催当時30代だった故・黒川紀章(くろかわ・きしょう)氏ら新進気鋭の建築家が参加し、のちに国際的に活躍した実績を踏まえ、今回の施設整備を若手の登竜門と位置付けたいとしている。

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