「助けてほしい」 窮状、迫害反対訴える ロヒンギャ協会が世界難民の日に政府支援求め声明 

母国のロヒンギャの窮状を訴えるモハドアミン会長(右)ら

 国連が定める「世界難民の日」に合わせ、在日ビルマロヒンギャ協会(群馬県館林市)は20日、市内の同協会事務所で会見を開いた。ミャンマーで迫害されるイスラム教徒少数民族ロヒンギャの窮状を訴え、迫害反対や、国際社会、日本政府の支援などを求める声明を出した。

 声明では、ミャンマー国300の同胞 GUNMAとロヒンギャ内での迫害や虐殺に反対。国際社会が介入してロヒンギャの保護や、食料や医療環境の改善をはじめ、ロヒンギャの国籍を認めない1982年の国籍法の廃止と市民権の付与など11項目を要求として挙げた。

 モハドアミン会長(47)は、母国で暮らすロヒンギャの窮状を説明し、「日本でも、他の国でも助けてほしい」と切実に訴えた。同協会のアドバイザー、アウンティンさん(56)は、ウクライナやパレスチナ自治区ガザの情勢など国際的な問題が重なり、ロヒンギャへの支援不足につながっていると指摘した。

 また、日本政府に対して、アウンティンさんは「改正入管難民法が施行されたが、ロヒンギャの状況を見て判断してほしい」と難民認定や在留資格の支援などを求めた。市には国内最大級のロヒンギャのコミュニティーがある。

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