「赤れんが」富山銀行旧本店、年内に利活用事業者決定 高岡市議会一般質問

高岡市が年内に利活用事業者を決める方針を示した富山銀行旧本店=同市守山町

 高岡市議会は20日、本会議を再開し、大井正樹、筏井哲治、田中勝文、梅島清香(未来創政会)、林貴文(自民議員会)、出町譲(高岡愛)の6氏が一般質問した。「赤れんがの銀行」として親しまれた富山銀行旧本店(守山町)の利活用に向け、鶴谷俊幸未来政策部長は、プロポーザルを経て年内に利活用事業者を決定する方針を示した。筏井氏への答弁。

 旧本店は国の重要伝統的建造物群保存地区の「山町筋」にあり、市が2021年に富山銀から無償で取得した。外観や歴史建築としての価値を損なわない民間活用を目指している。一方、大地震で倒壊する恐れがあり、市は耐震補強工事だけで3億5千万~5億円程度を要するとの見通しを示している。

 利活用への民間事業者の関心を探ろうと、市が22年秋に宿泊や飲食、娯楽など12業者に対して行った聞き取り調査では、耐震化や改修に多額の費用がかかることが課題との指摘があった一方、飲食や宿泊施設として活用できる可能性が示されていた。

 鶴谷部長は、夏から秋にかけてプロポーザルを実施するとした上で「民間が参入しやすい条件の整理を進めている」とした。

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