固定資産税のペイ払い難民になる

by 臼田勤哉

6月になると、東京都では固定資産税・都市計画税の納付通知書が配布されます。地域によって通知書の配布時期は異なりますが、4~6月に配布される場合が多いようで、東京都の場合は今年は第1期の期限が7月1日まで。6月中に支払いを行なう必要があります。

支払い方法は色々あるのですが、2020年ごろは、「〇〇Pay」で税金を払うとポイントも貰える、というケースが多くなっていました。例えば、2020年のPayPayは請求書払いで1.5%のポイント還元がありました。10万円の税金の支払いで1,500円もらえたことになります。そのため筆者も、6月になると毎年条件の良さそうな支払手段を検討するのが常でした。

しかし、キャッシュレスが定着してきたこの数年、そうしたポイント付与は縮小傾向。多くのペイ系アプリでは、すでにポイント付与はありません。

そんな2024年ですが、7月9日までの期間限定ながら「J-Coin Pay」と「みずほWallet」を連携して4,000円から6,000円相当のポイントがもらえる、というキャンペーンをやっています。両者のユーザーはこれ一択なのですが、残念ながら筆者はみずほ銀行口座を数年前に解約しており、J-Coin PayやみずほWalletの復活が大変そうなので断念しました。

楽天カード+楽天ペイも2024年は付与無し

次に検討開始したのは「楽天ペイ」と「楽天カード」の組み合わせ。2023年は、というか2024年6月4日までは、楽天カードから「楽天キャッシュ」にチャージするだけで0.5%が付与されていました。筆者も昨年の後半はこの方法で納税していました。10万円の納付で500円というポイント還元ではありますが、税金を払ってポイントを貰えるならば今年も……と思っていたのですが、今回は少々事情が変わっています。

というのも、6月4日付けで楽天キャッシュの楽天ポイント進呈ルールが変更されました。これまでは、楽天カードから楽天キャッシュにチャージするだけで0.5%が自動付与されていたのですが、4日以降は、楽天キャッシュにチャージし、その楽天キャッシュを使用した際にポイント付与、となっています。。

あわせて細かな条件が変更され、告知ページをみると「楽天ペイ(請求書払い)」におけるポイント進呈には「×」の文字があります。固定資産税など請求書を使った税金の支払いではポイント付与はされなくなったようです。残念。

楽天キャッシュ利用によるポイント進呈。請求書は対象外です

それでも納税の義務を果たす

ほかの〇〇Payでも良いのですが、楽天で支払う気持ちになっていたので、今回は楽天ペイ+楽天カードで支払うことに。支払いはステップこそ多いものの簡単です。

楽天ペイアプリで、楽天カードから楽天キャッシュを納税額分チャージし、アプリアホーム画面の[QR読み取り]から、請求書のeL-QRをスキャン。すると金額が自動入力され、あとは支払いを実行するだけです。

楽天ペイアプリで、楽天カードから楽天キャッシュにチャージして支払い。文章にするとややわかりにくいですが、それほど難しくはありません

支払いは完了。ポイント付与を示す表示は見当たりません。ただ、クレジットカードで直接支払う場合は、手数料(最初の1万円までは37円。以降1万円ごとに75円)が発生しますが、楽天ペイやPayPayで、楽天カードやPayPayカードなど経由で支払うと手数料がかからないのはメリットと言えそうです。

また、楽天ペイの場合は、楽天ポイントも税金の支払いに使えるのはちょっとしたメリットです。PayPayやd払いではポイントを使えないなど、細かな違いはあるので、ポイントがたくさんある、という人はお使いのアプリの状況をチェックしてみましょう。

東京都の場合、スマホ決済アプリは、au PAY、d払い、J-Coin Pay、LINE Pay、PayB、モバイルレジ、楽天ペイ、楽天銀行に対応。もちろん、口座振替も事前の手続きが必要ではありますが手数料は無料で、インターネットバンキングにも対応しています。

東京都の支払い手段

J-Coin Payのキャンペーンに参加できる環境でしたら、2024年はJ-Coin Pay一択という感じですが、それ以外は好みで決めてよさそうです。税金払って、ポイント還元される時代はほぼ終わりかけていますが、それだけキャッシュレス払いが当たり前になったということなのかもしれません。

© 株式会社インプレス