久留島武彦の生誕150年、玖珠町の園児らが祝う 豊後森駅前に銅像も完成【大分県】

JR豊後森駅前に完成した銅像。久留島が子どもたちに童話を語り聞かせる姿を表現した=玖珠町帆足
生誕祭で、歌を歌って久留島の誕生日を祝う子どもたち=玖珠町森の久留島武彦記念館

 【玖珠】玖珠町出身で、「日本のアンデルセン」と称された口演童話家・久留島武彦(1874~1960年)の生誕150年を記念した「生誕祭」が誕生日当日の19日、町内森の久留島武彦記念館であった。同日はJR豊後森駅前(町内帆足)に完成した久留島の銅像の除幕式もあり、町民らが集まって郷土の偉人をしのんだ。

 生誕祭には同町の子どもたちや関係者ら約150人が参加。町内七つのこども園の年長児約90人が「ハッピーバースデートゥーユー」を合唱。宿利政和町長が「久留島先生も喜んでいると思います」と述べた。その後、子どもたちは人形劇団「木馬の会」(佐伯市)の人形劇や町内で活動する「森童謡を歌う会」の童謡、全国童話人協会による口演童話を楽しんだ。

 久留島の童話作品を読むという杉ノ子こども園(町内戸畑)の小川未夢ちゃん(6)は「歌を聞いて大きい声で歌ってお祝いができ、楽しかった」。

 銅像は久留島を顕彰しようと、地元有志が8年ほど前に久留島武彦像等制作委員会を立ち上げ、浄財を集めてきた。久留島が子どもたちに童話を語り聞かせる姿をかたどっており、別府市出身の彫刻家原田裕明さん(71)が制作した。今後の維持・管理のため引き続き、寄付を募るという。

 同委員会の原孝彰顧問(76)は「童話の里の由来がひと目で分かる素晴らしいモニュメントが町の玄関口にできた。観光のスタート地点にしてもらい、記念館にも多くの人に来場してほしい」と話した。

© 有限会社大分合同新聞社