「もしかして恐竜の歯かも・・・」謎の物体の正体は? ちょっとした話

原田さんが見つけた物体。長さ約5センチで、先がとがっている

 小城市小城町で地質調査のボーリング作業に従事していた市内の原田辰広さん(72)が5月、足元に転がっている茶色い物体を見つけた。「一体何だろう」。長さは5センチ程度。先がとがっている。

 よく眺めてみると、歯のように見える。「もしかして…」。頭に浮かんだのは巨大な恐竜。作業仲間と目を輝かせ、佐賀新聞社に「恐竜の歯を見つけた」と電話をかけた。だが、記者が送った写真を基に“鑑定”した専門家の回答は「おそらくイノシシの下顎の犬歯」。原田さんはがっくりと肩を落とした。

 佐賀県の学芸員によると、発見場所周辺は化石が産出する地層ではないという。それでも、諦めきれない原田さんは「イノシシに詳しい知り合いに見せてみよう」。恐竜のロマンにすっかり魅せられたようだ。(清川千穂)

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