「軒先市」共感広がる 出店拡大、36店舗で活気 福島県須賀川市の中心市街地フリーマーケット

すかがわ軒先市のポスターを掲げる伊藤さん

 福島県須賀川市の中心市街地で昨年春に始まったフリーマーケット「すかがわ軒先市」が、地域のにぎわいづくりに一役買っている。商店街の店先を利用して出店者が商品を販売する趣向で、まち歩きをしながら買い物を楽しんでもらおうと繁忙期の12月を除いて3カ月に1度開催している。

 当初4店舗でスタートしたが、趣旨への共感が広がっている。今月22、23両日に開く軒先市には36店舗が参加する予定だ。公園などの施設を借りるフリーマーケットに比べ、出店料やブースの準備など出店者の負担が抑えられる。時間や品目にも制限がなく「ゆるやかに参加できる」のも特長だ。出店者は参加の印となるポスターを掲げ、不要になった物などを販売する。ポスターは書道を習う子どもたちが一枚一枚書き上げている。

 市の中心市街地には昔から営業を続ける店舗がある一方、ここ数年は新たなカフェや、空き店舗を活用した新規店もオープンするなど魅力がさらに増している。市街地近くにはウルトラマンシリーズの立像や翠ケ丘公園もあり、市内外からの来客を地元に引き込む狙いもある。

 市内で家具のコーディネートなどを手がける伊藤寛樹さん(47)らが中心となって企画した。出店者でもある伊藤さんは「散策気分で歩いてもらい、頑張っている店などを知る契機にしてほしい」と話している。

 「すかがわ軒先市」のインスタグラムで出店者の情報などを発信している。

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