【早出し】紅花資料館で林家舞楽の装束展 河北

林家舞楽の装束や面が並ぶ=河北町・紅花資料館

 国指定重要無形民俗文化財「林家舞楽」で使われる舞人(まいにん)や楽人(がくじん)の装束が、河北町の紅花資料館で展示されている。全10演目の約60点が並び、紅花染め衣装などが来場者を魅了している。

 林家舞楽は谷地八幡宮の神職を務める林家が、千年以上前から受け継いでいる。2023年に新調した「陵王(りょうおう)」の衣装は、鮮やかなだいだい色や竜の刺しゅうが目を引く。金ぱくや漆があしらわれた面は重厚感たっぷりだ。このほか「納曽利(なそり)」の長い牙がある竜を模した面や唐織の衣装、「太平楽(たいへいらく)」で使われる刀と甲冑(かっちゅう)、稚児舞のかれんな花冠なども展示している。

 同資料館開館40周年を記念して開催した。同館の松田実樹学芸員は「貴重な装束を間近で見ることができるめったにない機会。紅花染めの美しさや職人の技術を感じてほしい」と話している。7月10日まで。

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