ナイスパーからの“対角線”バーディ 古江彩佳が「パリ五輪」切符へ好スタート

“勝負カラー”ともいえるネオンイエローで15位発進(撮影/村上航)

◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 初日(20日)◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72)

肌寒い早朝スタートの前半10番で古江彩佳はさらにヒヤリとした。フェアウェイから左下がりのセカンドがグリーン奥にこぼれ、アプローチもショート。いきなり3m強のパーパットを何とか切り抜ける滑り出しに「ホントに怪しいスタート。どうなるんだろうと思った」と苦笑する。

難コースでも簡単にボギーをたたかない(撮影/村上航)

ピンチを乗り切った直後、11番(パー5)のバーディはクレバーな攻めが光る。タイトになっている落としどころを警戒してティショットを刻み、セカンドは右サイドのフェアウェイへ。左ピンに対し、手前にキャリーさせてからグリーンを縦長に使えるよう対角線で攻めるチャンスメークがハマった。

シビアなパットを何度も沈めた(撮影/村上航)

13番(パー3)も7mのスライスラインを打ち切って流し込むバーディ。15番からの2連続ボギーで後退しかけても、18番と2番のパー5できっちりバーディを奪い返した。

池に落とした5番(パー3)も4mほどのボギーパットをねじ込むナイスボギー。「ダボ(ダブルボギー)もあり得た(タフな)パットだった」とスコアを落としても勢いを失わず、最終9番(パー3)は左サイドのガードバンカーから寄せワンでしのぎ切った。

オリンピックを争う山下美夢有と同順位で2日目へ(撮影/村上航)

首位と3打差の1アンダー15位発進。今大会終了後の世界ランキングをもとに決まる8月「パリ五輪」の日本代表入りを争う山下美夢有と同スコアでのスタートとなった。

ポイント差はわずかとはいえ、世界ランクでは優位(古江は2番手、山下が4番手)に立つ。リードを許さなかったのはメンタル面においても大きい。「微妙なパーパット、ボギーパットが多かった中で、難しいコースで耐えながら、気持ち的にはフラットに回れた」。2日目も我慢強く上位に食らいつく。(ワシントン州サマミッシュ/亀山泰宏)

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