Apple、iPadおよびMac向けのFinal Cut Pro新バージョン発売開始

Appleは、iPadを強力な制作スタジオに変える「Final Cut Pro for iPad 2」と、ワークフローをより効率的にする重要な人工知能主導の組織アップデートを備えた「Final Cut Pro for Mac 10.8」をリリースした。

Final Cut Pro for iPad 2およびFinal Cut Pro for Mac 10.8 4は、既存のユーザー向けに無料アップデートとして提供される。新規ユーザー向けには、Final Cut Pro for iPad 2はApp Storeで1か月間700円、または年間7,000円のサブスクリプションサービスとして利用できる。Final Cut Pro for Mac 10.8はMac App Store では45,000円で提供されている。

撮影、編集、仕上げ、配信をiPadで実現できるFinal Cut Pro for iPad 2

「Final Cut Pro for iPad 2」は、M4チップを搭載した新しいiPad Proの機能を解き放ち、M1と比較して最大2倍のレンダリング速度と最大4倍のProRes RAWストリームをサポートする。

新しいLive Multicam機能により、ユーザーはワイヤレスで最大4台のカメラを 1か所で同時に接続してプレビューできる。iPhoneとiPadデバイスを組み合わせて使用すると、ユーザーは各カメラを監督の視点で見ることができ、新しいプロ向けアプリFinal Cut Cameraを使用して設定を手動で制御できる。Final Cut CameraはLive Multicamの原動力であり、iPhoneとiPadでスタンドアロンの録画アプリとしても機能し、手動フォーカス、シャッター速度、ISOなどの設定を調整できる。

大容量ファイルでの作業時のストレージの柔軟性を高めるため、Final Cut Pro for iPad 2では、外部プロジェクトがサポートする。2ユーザーは、内部ストレージ容量を占有することなく、新しいプロジェクトを作成したり、既存のプロジェクトを開いたりでる。Final Cut Pro for iPad 2では、新しいApple Pencil Proもサポートされ、バレルロールを利用してライブ描画ツールをより正確に制御したり、スクイーズしてブラシや設定をすばやく呼び出したりできる。

ワークフローをより効率的にする人工知能主導の組織アップデートを備えたFinal Cut Pro for Mac

Final Cut Pro for Mac 10.8を使えば、プロのワークフローを次のレベルに引き上げることも可能だという。AppleシリコンのNeural Engineのパワーを活用し、Final Cut Proに新しいAI機能、Enhance Light and ColorとSmooth Slo-Moが追加された。Enhance Light and Colorはビデオの色補正を自動的に調整し、Smooth Slo-Moはビデオフレームをインテリジェントにブレンドして最高品質の動きを実現する。

また、新しい整理ツールにより、ポストプロダクションワークフローの効率の向上を実現。インスペクタでの色補正やビデオエフェクトのカスタム名、タイムラインインデックスでメディアやエフェクトが不足しているクリップの検索と移動、リール、シーン、カメラアングルなどの情報によるテキストベースのタイムライン検索が含まれる。

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