近代建築物に「八幡製鉄所のロール旋削工場」を選定 高さ異なる3つの屋根など評価 1941年に建設

近代建築物の保存に取り組む国際組織が21日、北九州市にある八幡製鉄所のロール旋削工場を選定建築物に選んだと発表しました。

高さ異なる3つの屋根「戦前期の日本のモダニズムを体現」

選定建築物に選ばれた戸畑区にある日本製鉄八幡製作所ロール旋削工場は、1941年=昭和16年に建設されました。

鉄板を作る際に使われるロールを加工する工場で光をより多く取り込むため、高さが異なるユニークな形状の3つの屋根が配置されています。

こうした機能的な建築が合理性を追求した戦前期の日本のモダニズムを体現していると評価されました。

選定したのは国際組織の日本支部「ドコモモジャパン」で、建築から35年以上経過した近代建築物を独自の基準で選んで保存活動に取り組んでいます。

ドコモモジャパン 岸佑理事「技術的な工夫や機能性効率性の追求がなされており、質の高い美も備わっている極めて貴重なモダニズム建築だという点が評価されました」

ドコモモジャパンは選定に法的な義務はありませんが近代建築史を語る重要な遺産なので大切にしてほしいとしています。

福岡県内での選定はこれで4件になりました。

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