【アナザーショット!】ボクシング世界戦・西田凌佑が王座奪取 圧倒的王者有利の予想をはね返した!

IBFバンタム級タイトルマッチでロドリゲスに判定勝ちし新王者となった西田凌佑(撮影・永田浩)

国際ボクシング連盟(IBF)バンタム級タイトルマッチ12回戦がエディオンアリーナ大阪で5月4日に行われ、挑戦者で同級1位の西田凌佑(六島ジム)が王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に3―0で判定勝ち、新王者となった。

4回、西田が左ボディーブローを放つとロドリゲスはダウン。シャッターを切るタイミングが遅れ、西田の一撃を的確に撮れなかったが、苦悶(くもん)する王者の表情は写っていた。続いて右拳を突き上げる西田にレンズを向けた。

戦前、解説者らの予想は「西田選手にとって荷が重い。圧倒的に王者有利」。挑戦者サイドにも届いただろうが、初の世界戦でタイトルを奪ってみせた。

試合後、西田はチャンピオンベルトを肩にガッツポーズ。腫れ上がった右目が激闘を物語る。奈良県出身の27歳は大阪のリングで世界の頂点に立った。通算戦績は9戦全勝。

6月17日、東大阪市の母校・近大ボクシング部を訪れ、チャンピオンベルト獲得を報告した。恩師の名城信男ボクシング部監督から花束を贈られ、西田は「近大では、目標に向かって努力する大切さを学んだ。ここ(近畿大学記念会館)で試合ができたら最高ですね」と声を弾ませた。今後の進化も見届けたい。(永田浩)=随時掲載

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