中国国家能源局、新型エネルギー体系の新規性を説明

中国国家能源局、新型エネルギー体系の新規性を説明

19日、白鶴灘水力発電所。(ドローンから、巧家=新華社記者/胡超)

 【新華社北京6月21日】エネルギー分野で近年のキーワードになっている新型エネルギー体系の新しさはどこに表れるのだろうか。中国国家能源局の章建華(しょう・けんか)局長が20日、国務院新聞(報道)弁公室の「質の高い発展の推進」をテーマとする記者会見で詳しく説明した。

 章氏は、新型エネルギー体系の構築が国家エネルギー安全保障の必然的な選択であり、国家能源局は同体系に対する理解を深め続け、各任務・措置の実行を推進し、主に四つの面で体系構築が前向きに進んだと述べた。

 一、エネルギー構造の一層のグリーン(環境配慮型)化。非化石エネルギーの供給が加速し、第14次5カ年規画(2021~25年)の最初の3年間で年平均増加量が第13次5カ年規画(16~20年)の1.4倍となり、消費の割合が年平均で0.7ポイント上昇したほか、発電設備容量が火力発電を上回った。

 二、供給の強靭(きょうじん)化。石炭・石油・ガスなど1次エネルギーの23年の生産量は標準炭換算で48億3千万トンだった。全国の発電設備容量は30億キロワットを超えている。原油生産量は2億トンの水準で推移しており、天然ガスの生産量は17年から7年連続で年間100億立方メートル以上の増加を維持。エネルギー備蓄調整能力が向上し続けている。

中国国家能源局、新型エネルギー体系の新規性を説明

11日、新疆ウイグル自治区ニルカ県にある400万キロワットの風力・太陽光発電プロジェクト。(ドローンから、ニルカ=新華社記者/趙戈)

 三、産業体系の更新。世界トップレベルの新エネルギー発電技術を有し、太陽電池などの「新三様(新たな定番3品目)」が代表的な輸出品となった。初めての高温ガス冷却炉商業実証プロジェクトが完成、稼働を開始した。新モデル・新業態が次々と現れ、スマートマイクログリッド(小規模電力網)による「電源・送電・負荷・貯蔵」の融合発展が進み、(点在する電気設備を一つの発電所のように機能させる)仮想発電所(VPP)が効率的かつ主体的な需要対応を実現している。

 四、ガバナンス基盤の強化。多層的、統合的な電力市場体系の構築が着実に進み、エネルギー分野の自然独占に対する監督管理制度が整い、グリーン電力証書、再生可能エネルギー利用責任の加重などの政策メカニズムが実施されている。

 章氏はまた、新型エネルギー体系の構築を継続し、エネルギー安全保障を最優先課題と位置付け、多元的エネルギー供給システムづくりを加速させるほか、エネルギー需給構造を刷新、消費側モデル転換の合力形成を推進し、エネルギーの「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)の発展を加速させる考えを示した。

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