「競争力あるマシンに値する」“元チームメイト”が角田裕毅の成長ぶりを大絶賛!「彼がレッドブルの候補に入ることを望んでいた」

F1スペインGPを今週末に控え、アルピーヌのピエール・ガスリーはメディアセッションで、元チームメイトの角田裕毅の目覚ましい成長や活躍を絶賛した。

角田は弱冠20歳でF1デビューを果たした2021年、スクーデリア・アルファタウリ(現RB)で初めてのチームメイトとして、ガスリーとコンビを組み、ガスリーがチームを離れる直前の2022年シーズンまで2年間ともに切磋琢磨してきた。

モータースポーツ専門サイト『Pit Debrief』によれば、ガスリーはメディアセッションにおいて、元チームメイトである角田の今季の活躍や成長ぶりについての質問を受け、書面でコメントを発表。

「僕は恐らくパドックの中で彼が非常に才能にあふれ、非常に技術が高いことを始めから理解していた唯一の人間だと思う。いつも彼が非常に速く、良きチームメイトだったことを僕は見てきた」と当初から現在の活躍を見せるポテンシャルがあったことを綴った。

また、「彼はドライビングやレース運びについて学び、成熟する必要があったが、今季はそれを目の当たりにしていると思う。ミスを最小限に抑え、非常に競争力があり、多くのレースでポイントを獲得し、務めを果たしている。彼は非常に信頼性のあるドライバーだ」とそれまでミスが目立つ時期もあった角田の今季の成熟ぶりを説明。

また、「僕が所属していた時も彼を疑う人がいたが、チームメイトと比較するために評価されることはフェアじゃないと常々感じていた。僕がレッドブルから戻ってきているという状況は本当に彼に有利じゃなかった。僕がチームを離れた時、彼はこれから上手くやっていくだろうということは分かっていた」と当時、角田の評価が低かった原因について私見を述べた。

そして、「公平に見て、僕は彼がレッドブルのシートの候補に入っていることを望んでいた。僕からすると、彼は強いパッケージであることを証明していて、競争力のあるマシンに値するからね」と続けた。

昨季地元フランスのチームであるアルピーヌに移籍し、今季はマシンのパフォーマンス不足などに苦しみながらも復調の兆しを見せているガスリー。かつてルノー(現アルピーヌ)チーム代表として数々の栄光をつかんできたフラビオ・ブリアトーレをエグゼクティブアドバイザーに迎え入れ、今後はさらなる勢いをもって角田と中団争いを繰り広げることになる可能性が高い。

また、2026年以降にアルピーヌがルノーPUを諦め、ホンダとの提携にシフトするなどの噂も出ており、そうなれば角田とガスリーのコンビ復活となる可能性もゼロではない。

師弟関係から良きライバルへと変化した角田とガスリー。今季は2人の争いにも注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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