「女王バチがワンオペ業務」働きバチの如く飛び回る「スズメバチハンター」に密着 猛暑で活発化〈宮城〉

例年、夏から秋にかけて猛威をふるうスズメバチ。しかし今年は暑さの影響で早くも活動が活発化してきているといいます。危険なハチと闘う駆除の現場に密着しました。

勢いよく飛び回るハチの大群。宮城県丸森町で撮影されたスズメバチの巣です。おととしは全国で20人が刺されて命を落としました。

スズメバチハンター 佐藤進さん
「去年およそ500匹のハチがこの中に入っていた」

8月から9月にかけて活発化するスズメバチ。しかし今年は暑さの影響で、早くも駆除の依頼が殺到しているといいます。

スズメバチハンター 佐藤進さん
「女王バチがワンオペ(1匹)で幼虫の世話をして、これがかえると急激に巣が大きくなって危険になります」

「終末殺蜂」(しゅうまつさっぽう)がキャッチフレーズのスズメバチハンター、佐藤進さん。これまで600件以上の依頼を受けてハチの巣を「終末」へと追いやり、その様子を動画配信しています。

スズメバチハンター 佐藤進さん
「消防団のポンプ小屋にアシナガバチの巣、危険だから撤去してほしいと」

向かったのは、公園の隣にある消防団のポンプ小屋。

スズメバチハンター 佐藤進さん
「見えますかね、あそこにアシナガバチの巣、小さいのも入れて5個あります」

アシナガバチはスズメバチの仲間。毒性は強くないものの、刺されると強い痛みを伴います。全身を覆う防護服を着て作業にとりかかります。

長いノズルの先から殺虫スプレーを噴射。

スズメバチハンター 佐藤進さん
「動きが止まりました」

わずか5分ほど。あっという間に駆除して、まさに「終末殺蜂」。

スズメバチハンター 佐藤進さん
「これがアシナガバチのサナギ。これからどんどん巣を大きくしていく段階」

働きバチが羽化して巣が大きくなる前に駆除することが大切だといいます。多い時で依頼は1日6件、働きバチのように飛び回る佐藤さん。

スズメバチハンター 佐藤進さん
「こんにちは、スズメバチ駆除で来ました」

民家に巣食う「アシナガバチ」。

依頼主の住民
「巣が大きくなる前に娘も小さいので、早めに駆除してもらいたいなと思ってお願いしました」

まだ女王バチが一匹で、ゴルフボールサイズの巣です。

スズメバチハンター 佐藤進さん
Q.このサイズだと防護服は不要?
「用意できるなら着た方がいいです。ただ頭を守って長袖足元も守って、手袋もする。1匹だけであれば私の判断ではこれで駆除できます。市販のスプレーで退治する」

赤ちゃんの平和は取り戻せるのでしょうか。

市販の殺虫剤でもこの威力。狂暴化する前に危険を取り除くことができました。

スズメバチハンター佐藤進さん
「もし巣が小さい段階であれば、最細の注意を払って駆除をする。大きくなってハチの数が増えてきたら危ないので、ハチ駆除の業者に頼んでください」

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