22日にも梅雨入り発表へ すぐに大雨に警戒 山陰地方で24日にかけて300ミリ近くの降水量の恐れ

山陰地方は天気が急速に回復し、21日にも可能性があった「梅雨入り」の発表も見送られました。観測史上でも異例な梅雨がこない天気に、悪影響も出始めています。

福島睦アナウンサー:
梅雨入りも予想された山陰地方ですが、すっきりと晴れて強い日差しが照り付けています。一体梅雨入りはいつになるのでしょうか?

気象台は、20日の時点では中国地方の梅雨入りを21日にも発表する可能性があるとしていましたが、前線が予想よりも南下して天気が回復したため、発表を見送りました。
梅雨入りの平年日は6月6日頃ですが、いまだ発表のない異例な状況で、6月の降水量は、松江市で平年の半分にも達していません。

福島睦アナウンサー:
松江市東出雲町の農家では、土が乾いてかなり固くなっています。

アグリわこう・大島佳史さん:
これが水が欲しいサイン。葉っぱが今しおれて丸くなっている。

野菜や果物を栽培している障害者の就労施設。雨が降らないため…。

アグリわこう・大島佳史さん:
(ニンジンは)抜こうとすると茎が切れてしまう。土が固くて…。それで仕方がないからスコップがいる。1人がスコップで掘る役になり、2人で手で抜いていたものだから、時間が倍かかる。

収穫時期を迎えているカボチャも‥‥。

アグリわこう・大島佳史さん:
カボチャは日焼けして黄色になると価値が下がる。例年6月くらいはあまり日焼けしないが、今年はもう30℃くらいがずっと続いているので、テープを貼らないとカボチャの色が変わってしまう。

雨不足による「季節外れ」の作業…恵みの雨を待ちわびています。

ところで21日は二十四節気の「夏至」で、昼の長さが一年で最も長く、太陽の高さ・南中高度も最も高くなるということで…。

福村翔平記者:
南中の時刻になりました。1年で最も影が短い時間です。

松江市の場合、夏至の日の南中高度は78度。まさに日ざしが真上から照りつけているようです(冬至約31度)

山陰地方には、22日から23日にかけて西から梅雨前線が北上すると予想されていて、いよいよ梅雨入りが発表される見通しです。発表されれば、1951年の観測開始以降73年間で、1968年の6月24日に次ぐ3番目の遅さとなります。
(最も遅い梅雨入り:2019年6月26日)

22日にも予想される梅雨入りの発表。今後の注意点について、山根気象予報士の解説です。

山根収気象予報士:
梅雨前線は一旦南下しましたが、22日は前線上に発生する低気圧とともに山陰付近まで北上。23日は山陰沖から北陸にかけて延びるでしょう。このため大雨に警戒が必要です。
21日夕方から23日夕方までの48時間に予想される降水量は、山陰地方の多いところで200ミリとなっています。さらに24日月曜日までの24時間では、80ミリが予想されていて、300ミリ近い総雨量となり恐れがあります。土砂災害などに警戒をお願いします。

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